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今夜『天使にラブ・ソングを2』金ローで放送!デロリスのモデルは誰?

(C) 1993 TOUCHSTONE PICTURES. All rights reserved.

 ウーピー・ゴールドバーグ主演の大ヒットコメディー映画『天使にラブ・ソングを…』(1992)の続編となる『天使にラブ・ソングを2』(1993)が金曜ロードショーにて12月9日に放送(日本テレビ系、よる9時~10時59分)。ウーピー演じる主人公のデロリスのモデルとなった人物は誰なのか、エピソードとともに紹介する。

【画像】感動がよみがえる!『天使にラブ・ソングを2』場面カット

 『天使にラブ・ソングを…』は、ウーピー演じるクラブ歌手のデロリスが、殺人現場を目撃したためにギャングに命を狙われ、修道院に身を隠すことから始まるミュージカルコメディー。翌年には『天使にラブ・ソングを2』も作られ、いずれもヒットを記録した。続編では、前作から1年後を舞台に、修道院の聖歌隊を立て直したデロリスが、今度は反抗的な生徒たちの巣窟の高校を救うべく立ち上がる。当時まだ無名だった10代のローリン・ヒルが1,000人のオーディションを勝ち抜き、高校生役で出演した。

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 『天使にラブ・ソングを2』のエンドクレジットには、プロデューサーからの謝辞として「アイリス・スティーブンソン」の名前がある。彼女はロサンゼルス在住の音楽教師で、ブロードウェイで音楽監督を務めるなどの経験を持つ人物。ロサンゼルスで1985年からは高校に音楽科教師に着任し、発足させた聖歌隊を世界合唱オリンピック優勝にまで導いた。

 非行青年たちを更生させ、街の犯罪率の低下に貢献したとして、ロサンゼルス市警より表彰も受けたアイリス。2年間ディズニーから脚本家が派遣され、取材が行われた。ちなみに、アイリスは2014年に東京・銀座ブロッサムにてゴスペルの短期ワークショップを開催している。

 もともと『天使にラブ・ソングを…』には、ベット・ミドラーが主演に決まっていた。ベットが脚本家のポール・ラドニックに実際の修道院に行くことを提案し、ポールはコネチカット州ベツレヘムにあるレジーナ・ラウディス修道院に滞在。この修道院長こそ、かつて女優として活躍したドロレス・ハートだった。ドロレスは女優としてエルヴィス・プレスリーと共演した『さまよう青春』『闇に響く声』やマイケル・カーティス監督の『剣と十字架』など出演。1963年に修道院に入った。

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 結局、ベット主演での企画は実現せず、主役の座にはウーピーがつくことが決定。この作品で一躍名前を轟かせることになったのは、よく知られているとおり。なお、ポールも当初の意向に沿わないとして制作からは外れており、妥協案として「ジョゼフ・ハワード」という別名義でクレジットされている。

 また、2011年11月には、デロイス・ブレイクリーというシスターが自身の人生が『天使にラブ・ソングを…』のもとになっているとして、ウォルト・ディズニー・カンパニーとソニー・ピクチャーズに対して訴訟を起こしている。デロイスは1987年に出版した自伝「The Harlem Street Nun」をもとに、3ページにまとめたストーリーをハリウッドのスタジオのプロデューサーへ送っていた。その間に興味を持った映画プロデューサーのスコット・ルーディンがディズニーへ持ち込んで映画化の企画が進んだという。

 ストーリーが盗作され、スタジオによる契約違反などを理由に訴えたデロイス。翌年、改めてディズニーに10億ドルの損害賠償を求めてニューヨーク最高裁に訴状を提出したが、結果的に請求は却下されている。(編集部・大内啓輔)

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