「silent」手話監修が明かす撮影の裏側&意識していること
ドラマ「silent」(フジテレビ系・毎週木曜よる10時~放送)のTVerオリジナルコンテンツ、ドキュメンタリー映像「第2章~“silent”の言語-手話-~」内で、手話監修を務めるろう者のさとりさんと中嶋元美さんが、撮影の裏側や本作に携わる上で意識にしていることを明かしている。
【画像】話題のドラマ「silent」キャスト陣の演技にも反響
本作は、川口春奈演じる主人公の青羽紬が、かつて本気で愛した恋人・佐倉想(目黒蓮)と、音のない世界で“出会い直す”という、切なくも温かいラブストーリーを描く完全オリジナル作品。登場人物たちが丁寧に描かれ、Twitterのトレンド1位になるなど話題となっている。
ドキュメンタリーでは、さとりさんと中島さんが、本作に携わる思いや、手話監修で意識していることをなどが明かされる。さとりさんは「耳が聞こえない人たちの周囲、友だちや家族、恋人など、いろんな関わり方があることをこのドラマで観ていただければ」と思いを述べ、一方の中島さんは「声付き手話をする方もいますし、声でのみ話す方もいます。わたしは中途失聴ですが手話メインでの生活を選びました。このドラマはわたしに近い生き方をしていて、そこに魅力を感じていて、そしてそれがきっかけで手話監修をしています」と明かす。
さらに、手話監修として翻訳の際には、さとりさんは、台本を繰り返し読み、物語のつながりや登場人物、俳優の気持ちを考えた上で手話をつくるように意識。「自分だけでは解決できない時には、監督だったり、役者の気持ちや考えを尊重した上で、一緒に話し合って決めていきます」と作品づくりが丁寧に行われている。
本作のキャスト陣は、演技をしながら同時に役としての感情を乗せて手話もする。中嶋さんは「大変難しいことにチャレンジしてくださっています」と並大抵のことではないといい、「みなさんが共通して大切にしてくれていることは、手話は大切な言葉であるということ、観てくれている人のなかには当事者であるろう者がいるということ」とキャスト陣が作品に向き合う姿勢を称賛していた。
ほかにも動画では、キャストの手話について語る様子や、撮影の裏側を映したメイキング映像などを見ることができる。(田中海)