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「岸辺露伴は動かない」ジャンケン小僧の実写化で重要だった2つのこと

27日放送の「ジャンケン小僧」より
27日放送の「ジャンケン小僧」より - (C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社 (C)NHK・PICS

 12月26日から2夜連続で放送中の荒木飛呂彦原作・高橋一生主演の実写ドラマ「岸辺露伴は動かない」第3弾(NHK総合、各午後10時~10時54分)。27日に放送されるのは、荒木の漫画「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの第4部「ダイヤモンドは砕けない」のエピソードを原作とする「ジャンケン小僧」だ。第1弾、2弾に続いて演出を務める渡辺一貴は、「わたし自身がジョジョの世界を映像にしたいと思ったきっかけとなるエピソードでもありました」と語っており、実写ドラマ化の裏側について語った。

【画像】ジャンケン小僧役の柊木陽太が注目を浴びた月9

 本シリーズは、荒木の漫画「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズの第4部「ダイヤモンドは砕けない」とスピンオフ漫画「岸辺露伴は動かない」に登場する漫画家の岸辺露伴を主人公にしたストーリー。相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊な能力“ヘブンズ・ドアー”を持つ露伴(高橋一生)が、編集者の泉京香([飯豊まりえ)を相棒に、奇怪な事件や不可思議な現象に立ち向かっていく。第1弾は2020年、2弾は2021年の年末にそれぞれ放送され、大きな反響を呼んだ。第3弾では、今年3月に刊行された「JOJO magazine」に荒木が描き下ろした「ホットサマー・マーサ」(26日放送)、そして「ジョジョの奇妙な冒険」のエピソードを原作とした「ジャンケン小僧」(27日放送)の2話を放送する。

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 「ジャンケン小僧」は、露伴に執拗にジャンケン勝負を迫るファンの少年と露伴のバトルが描かれる。実写化するにあたってのポイントは大きく二つあったと渡辺は語る。

 「一つはキャラクターの身体的な動き。例えば、原作では露伴と少年が飛んでいる描写がありますが、それは漫画だから成立する表現ですよね。僕自身もそうですけど、原作ファンの方はそのコマが頭に焼き付いていて、それがどう再現されるのかというのを期待されていると思うのですが、そこにこだわりすぎてしまうと荒唐無稽になってしまう。なので僕自身はコマ割りや画の力にあまり引きずられすぎないようにと考えています。とはいえ、どこかで少しその描写を想像させるようなことは表現したいので、そういうところの細かいすり合わせが重要でした」

 原作の世界観を尊重しつつも、実写ならではの創意工夫が求められる現場。それは主演の高橋も同様で、「繰り返し観ていただくと、一生さんがものすごく細かい目や手の動きをされているのがわかると思うのですが、それらすべてに意味があるんです。そういうことも含めて、原作で描かれていることを現実の人間の芝居に落とし込んでいくときに、どこまで再現できるのか、表現の中に入れていけるのかというのを一生さんと細かくお話していきました。もう一つはセリフ。この話はジャンケン小僧と露伴の一対一の勝負なので劇画調というか、二人芝居風ではあるんですけど、原作のままのやりとりにしてしまうと現実世界から少し浮いてしまう。なので、ちょっとした語尾の言い回しや言葉のチョイスの変更なども現場で話しながら進めていきました」

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大柳賢を演じるのは人気子役の柊木陽太!

 その露伴の対決相手となるジャンケン小僧こと、大柳賢を演じるのがドラマ「最愛」や月9「ミステリと言う勿れ」「PICU 小児集中治療室」などで注目を浴びる11歳の子役・柊木陽太だ。渡辺は、キャスティングを「柊木くんしかいない! というような出会いだった」と振り返る。

 「そもそもジャンケン小僧をできる役者さんが見つからなかったら、このエピソードはやめようという話をしていました。それでいろんな方とお会いしたんですけど、柊木くんはどっしりしていて僕よりも大人だなと思うぐらいの落ち着きがあって。原作の大柳賢はいかにも小僧という感じなんですけど、柊木くんだともしかしたらじわじわっとくる怖さみたいなものを表現できるのではないかと。見ていただく方にも、リアルな捉え方をしていただけるのかなと思って。柊木くんに出会えたので『ジャンケン小僧』をやろうという覚悟ができた感じですね」

 実写ならではのアレンジに加え、高橋と今をときめく名子役との演技バトルにも期待が高まる。(編集部・石井百合子)

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