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「今際の国のアリス」山下智久の予定になかった2分のシーン!衣装のイメージはカート・コバーン

「今際の国のアリス」シーズン2より山下智久演じるキューマ
「今際の国のアリス」シーズン2より山下智久演じるキューマ - (C)麻生羽呂・小学館/ROBOT

 山崎賢人土屋太鳳がダブル主演を務めるNetflixドラマ「今際の国のアリス」シーズン2(全世界独占配信中)。ある日突然、命を懸けた“げぇむ”に強制参加させられる謎の世界“今際の国”で目覚めた人々のサバイバルを描いた本シリーズで、山下智久が登場する第2話の裏側を、佐藤信介監督が明かした(一部ネタバレあり※山崎賢人の「崎」はたつさきが正式表記)。

【画像】キューマらシーズン2の新キャラたち

 2010年から2016年まで「週刊少年サンデーS」「週刊少年サンデー」で連載された麻生羽呂のコミックを、『図書館戦争』『キングダム』シリーズの佐藤信介監督が実写化した本シリーズ。シーズン1は2020年12月より配信され、世界70か国以上でトップ10入りした。“今際の国”ではすべての滞在者に期限を示す“びざ”があり、期限までに“げぇむ”に参加してクリアしなければ抹殺される設定となっている。“げぇむ”には、スペード(肉体型)、ダイヤ(知能型)、クラブ(バランス型)、ハート(心理型)と4種類のタイプがあり、参加者は“ぷれいやぁ”と呼ばれる。シーズン2・第2話では、主人公のアリス(山崎)とウサギ(土屋)が、これまでの“げぇむ”で出会ったタッタ(渡辺佑太朗)、クイナ(朝比奈彩)、ニラギ(桜田通)と共に、「すうとり」という“げぇむ”に参加する。

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~以下、2話の詳細に触れています~

 アリスたちの対戦相手のリーダー、キューマは元の世界ではバンドのボーカルとして活動していた設定で、バンドメンバーの仲間(志磨遼平奥野瑛太栄信浦浜アリサ)を率いている。バンド仲間に絶大な信頼を寄せられているキューマは「生きる意味」について独自の哲学を持ち、のちにアリスに大きな影響を与える。キューマのビジュアル面での特徴が、衣服をまとっていないこと。そのため山下は本作のために肉体改造に臨み、山下の引き締まった筋骨隆々のビジュアルが公開されると大きな反響を呼んだ。

 「キューマは原作の中でもカリカチュアされたキャラクターで、ちょっとヒッピーっぽい雰囲気もある。そんな原作の特徴を汲みつつ映像でどう表現していこうかなと思ったんですけど、すでに山下さんの中で脱ぐ=肉体を作るということを認識してくださっていた。撮影前にビデオコンテ(イメージをわかりやすく伝えるための動く絵コンテ)を、スタッフにキューマを演じてもらって作り、こんなふうに撮っていきたいんです、というプランを山下さんにお話しさせていただきました」

アリス(山崎賢人)はキューマから大きな影響を受ける

 キューマを実写化するにあたって重要だったのが「カリスマ性」と「音楽の方向性」だと佐藤監督は語る。第2話は、キューマが元の世界でカリスマミュージシャンとして活躍していたころのライブシーンから始まる。わずか2分程度のシーンだが、当初撮影の予定がなかったこのシーンが挿入されたことによって、キューマのカリスマ性が格段に説得力を増した。音楽のイメージはブリティッシュロック。曲名は「Sick Joy」というイギリスのバンドの未発表曲「Turn Me Up (Right Now)」。衣装のイメージはニルヴァーナカート・コバーンだったという。

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 「まずキューマはどういった音楽をやっているのかなと考え始めたところ、当初シナリオにはなかったんですけどキューマが元の世界でバンドをやっていたころを描いたらどうかという話をしたんです。時間も手間もかかるけれど、やっぱりやった方がいい気がすると。次は、彼が歌っているのは一体どんな曲なんだろうと。音楽のスタッフと一緒にいろんな曲を聴いて“音楽の方向性はこっちじゃないか”“スタイルはこんな感じじゃないか”と話し合って、一曲まるごとライブシーンを撮影しました。山下さんをはじめとするバンドメンバーのキャストの方々に時間をかけて練習もしてもらって、レコーディングをして。やらなくてはいけないことが相当たくさんあったんですけど、その作業の中で段々とキューマとバンド仲間たちの関係とか、裏舞台みたいなものが見えてきました」

メイキングより

 燦燦と輝く太陽、澄んだ青空の下で繰り広げられる本シーンは、コンテナ埠頭で約1か月にわたって撮影。佐藤監督は「映画1本分ぐらいのボリューム感があった」と言い、「山下さんは衣服をまとっていないのでケアも必要になり、準備も何か月も前から進めていました。例えば、猛暑で地面が焼けているので、素足だと焼けてしまう。それを防ぐにはどういうふうにしたらいいのか。地面を冷やしたらどうかとか、山下さんをはじめスタッフにも多大な努力がありました」と撮影を振り返った。(編集部・石井百合子)

お詫びと訂正:初出時の情報に一部誤りがあったため、訂正致しました。お詫びして訂正致します。

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