「舞いあがれ!」再登場の小森を好演!吉井基師が揺れる思いを表現
現在放送中の連続テレビ小説「舞いあがれ!」(月~土、NHK総合・午前8時~ほか)で小森を演じる吉井基師に注目したい。
連続テレビ小説の107作目となる「舞いあがれ!」は、1990年代から現在を舞台に、岩倉舞が大空に舞いあがるという夢に向かっていく姿を描く物語。ものづくりの町である東大阪や航空学校でさまざまな人との絆を育み、空への憧れを形にしていくヒロインの舞を福原遥が演じている。
今週放送の第17週では、舞の熱意も実って飛行機部品の試作を請け負うことになった。だが、これまで会社では扱ったことのない特殊な金属のため、うまく製造できないことがわかる。そこで最古参の笠巻(古舘寛治)がほかの会社から機械を借りようと提案。そこはかつてIWAKURAで働いていた小森(吉井)の転職先で……という展開が描かれた。
小森はかつて、会社を続けると決意しためぐみ(永作博美)が人員削減するために選んだ3人の社員の一人だった。退職勧奨を断り続けた小森だが、最後は会社のために再就職を決めていた。それが長井(や乃えいじ)が社長を務める金属加工を専門とする長井金属だった。
複雑な思いを胸の内に抱える小森を演じたのは、1980年生まれの吉井基師。1990年代から俳優としてドラマなどに出演しており、連続テレビ小説としては「あすか」「カーネーション」などにも参加している。最近では、第103作にあたる「おちょやん」に出演。「須賀廼家万太郎一座」の座員である蝶介を演じていた。
26日放送の第80話では、めぐみからIWAKURAに戻ってほしいと持ちかけられた小森。長井は会社たたむことにしたというのだが、小森は「俺、いっぺん『いらん』と言われたんです」と悔しさや悲しさを覚えたことを明かす。さまざまな思いがこもった小森の表情を吉井が見事に演じていた。(編集部・大内啓輔)