『レジェンド&バタフライ』明智光秀の解釈話題 「斬新」「激ヤバ」
木村拓哉が織田信長役で主演を務める映画『レジェンド&バタフライ』(公開中)で、宮沢氷魚演じる信長の家臣・明智光秀の人物像や、「本能寺の変」に至るまでの解釈が注目を浴びている。
『コンフィデンスマンJP』シリーズの脚本家・古沢良太と、『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督がタッグを組み、織田信長(木村)の生涯を正室・濃姫(帰蝶/演:綾瀬はるか)との夫婦の絆に焦点を当てて描く本作。信長は桶狭間の戦いで今川義元を討ち、「天下統一」の夢に向かって突き進む。しかし戦いを重ねるうちに“魔王”へと変貌し、濃姫との間に埋めがたい溝が生じていく一方で、そんな信長に心酔していくのが光秀。演じる宮沢は、時代劇初出演。本作では、信長より若かったという解釈でキャラクターを構築している。
明智光秀の人物像については諸説あるが、本能寺で信長に謀反を起こすも豊臣秀吉にあっけなく倒されたことから「三日天下」と呼ばれ、悲劇の武将としてのイメージも強い。また「国盗り物語」(1973年/近藤正臣)や「麒麟がくる」(2020~2021年/長谷川博己)といった大河ドラマでも「耐え忍ぶ」「苦労人」としての側面が色濃く見られた。しかし、本作で描かれる光秀はそれとは異なるもので、ネット上では「怖い」「激ヤバ」「イメージと違ってびっくり」「狂気漂う光秀」といった反応が多数。とりわけ、光秀が謀反に至る解釈が「斬新」「面白かった」「そうきたか!」と話題を呼んでいる。
脚本の古沢は大河ドラマ「どうする家康」も放送中で、同作では酒向芳が光秀を演じる。公式サイトには「笑顔の中にも、常に鋭いまなざしがあり、家康や秀吉のささいな仕草も見逃さない。信長には媚びへつらうが、その本心はどこにあるのか?」と説明があり、また違った趣の光秀像が見られそうだ。(編集部・石井百合子)