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東出昌大、思わず涙 天才プログラマーの遺族から手紙

東出昌大
東出昌大

 俳優の東出昌大が14日、都内で行われた 映画『Winny』(3月10日公開)の先行上映会舞台あいさつに出席。サプライズとして、東出が演じた亡きプログラマー・金子勇さんの姉が出演者に向けた手紙が紹介され、思わず涙を浮かべた。

【動画】涙浮かべる東出昌大

 本作は、簡単にファイルを共有できるソフト「Winny」を開発したプログラマーの金子勇さんの実話を基に描くヒューマンドラマ。2002年に「Winny」の試用版を「2ちゃんねる」に公開し、2004年に著作権法違反幇助の容疑で逮捕された金子さんと、開発者の未来を守るために権力やメディアに立ち向かった人々を描く。この日は東出のほか、共演者の三浦貴大渡辺いっけい吹越満松本優作監督も登壇した。

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 東出は「僕が演じた金子さんが本当に素晴らしい人物だったので、早くお客さんに見て欲しいと思っていました。それが今日叶って嬉しいです」と感慨深げな表情。オファーを受けた時は金子さんのことは全く知らなかったとも振り返り、「自分の無知を恥じるんですけど、Winny事件も金子さんのことも知らなかったんです。金子さんに対して懐疑的な思いで調べ始めて、役づくりをしていく中、こんな天才がいたのかって……」と取材の過程で金子さんへの印象が変わったことも明かす。

 金子さんは事件の後、2013年に42歳の若さで亡くなっている。東出は「プログラム愛に満ちた人が、裁判の中で消えていった。調べれば調べるほど、金子さんを知ってもらいたいという一心で演じました。金子さんは亡くなっていますが、生前の金子さんを知っている方にお聞きしたことが役づくりにつながったと思います」と述べ、その後は「金子さんになりたいと思って演技をしていた」という撮影中のエピソードを共演者らと回顧。「僕を見てお姉さんが『勇ちゃんがいる』って言ってくださった時は役者冥利に尽きると思いました」と、金子さんの姉との秘話も紹介した。

松本優作監督、三浦貴大、東出昌大、吹越満、渡辺いっけい

 壇上では金子さんの姉が出演者に向けた手紙がサプライズで読み上げられる場面も。手紙の中で金子さんの姉は「映画の中の東出さんは弟が生き返ったようで涙が出ました」と金子さんが憑依したかのような東出の演技をあらためて絶賛。「また、お墓参りにきてくださって、お墓をピカピカにしてくれたことも感謝しています」と東出が金子さんのお墓の掃除をしたことも紹介。これに東出は思わず目に涙を浮かべ、感極まった表情を見せた。

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 東出は「この物語は金子さんの弁護団からの物語。裁判に携わった弁護団の方は、『この裁判には勝者がなかった』とおっしゃっていました。裁判には7年の歳月がかかったんです。でもその7年を誰も不毛だとは思っていなくて、未来のために戦ったんだって」としみじみとコメント。完成した作品についても「人の生き方というのは一筋縄でいかない。だから一本の映画にするんです。この7年の日々を映画に焼き付けたいと思って僕らは頑張りました。そして、どうやら焼き付けられたと僕らは思っています」と自信の表情で話していた。(取材・文:名鹿祥史)

東出昌大、サプライズの手紙に言葉詰まらせ涙…『Winny』先行上映舞台あいさつ » 動画の詳細
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