宮沢氷魚が発達障害の画家に 小西桜子と共演『はざまに生きる、春』5月公開
宮沢氷魚が主演を務める映画『はざまに生きる、春』が5月26日より全国公開することが明らかになった。ヒロイン役で小西桜子が共演する。
2020年に実施されたレプロエンタテインメント出資のもとで作品を製作するコンペティション企画「感動シネマアワード」で大賞を受賞した本作。現在出版社で漫画編集者として働く葛里華(かつ・りか)監督による初のオリジナル長編作品で、発達障害を持つ画家の屋内透と、出版社に勤務する小向春の恋模様が描かれていく。
主演の屋内透を演じたのは、現在は映画『レジェンド&バタフライ』『エゴイスト』が公開中の宮沢氷魚。撮影前には天才的な画の感性を持つ発達障害の主人公と向き合うため、監督と共に発達障害の人々への取材を重ね、医療監修者たちのアドバイスも受けながら役づくりを行ったという。
屋内に恋する小向春を演じたのは、映画『初恋』『佐々木、イン、マイマイン』『猿楽町で会いましょう』などの小西桜子。そのほか細田善彦、平井亜門 葉丸あすか 芦那すみれ、田中穂先 鈴木浩文 タカハシシンノスケ、椎名香織、黒川大聖、斉藤千穂、小倉百代、渡辺潤、ボブ鈴木、戸田昌宏がキャストに名を連ねる。
あわせて、恋に落ちる瞬間が描かれた予告編映像も公開。雑誌編集者として働きながら、仕事も恋もうまくいかない日々を送っていた春が、取材で青だけを描く画家の屋内に出会う。屋内の描く絵に惹かれる春だが、ストレートな言葉や嘘がつけない行動に最初は戸惑うものの、次第に空気ばかり読んで生きてきた自分とは違う屋内の真っすぐな姿が新鮮に映り、いつしか彼のことを知りたいと思う気持ちが恋心になっていく。(編集部・大内啓輔)
宮沢氷魚のコメント
2年前に撮影をしたこの作品を、ようやく皆さんにお届けできることをとても嬉しく思っております。葛里華監督の素晴らしい脚本と演出に加え、小西桜子さんや素敵な役者の皆さんと共に作り上げた大好きな作品が完成しました。発達障害を持つ画家の透と、その透に魅了されていく春ちゃんの物語を是非楽しみに待っていてください。
小西桜子のコメント
はじめにお話をいただいときに、脚本の持つ力に引き込まれ、強く心を揺さぶられたのを覚えています。葛監督がこの作品に委ねた想いをひとつも溢さないように、そして願わくば同じ感情を皆さんにもお届けできるようにと、全力でこの作品に臨みました。春を演じるうえで沢山悩みましたが、葛監督が丁寧に話し合いを重ね、情熱的に向き合ってくださったおかげで、春として、嘘がないと思える瞬間を紡ぐことができました。宮沢さん演じる屋内さんは、人としての清らかさがそのまま表れているようで、春として心を交わすうちに、沢山の知らなかった感情をもらい、何度も救っていただきました。
撮影からは月日が経ちましたが、今もずっとあの春の思い出が自分の中に生き続けています。長い時間をかけて皆さんで紡いできたこの作品をようやくお届けできること、とてもうれしいです。「はざまに生きる、春」が多くの方に届くよう心から願ってます。
葛里華監督のコメント
同じ景色を見ていても、隣にいる人が同じ気持ちとは限らないことに、興味深さを感じます。人と人は、分かり合うことができるのか。この答えを見つけたくて、映画を作りたいと思いました。澄み渡る演技で主人公・屋内透を形作ってくれた宮沢氷魚さん。真っ直ぐな眼差しで透への想いを表現してくれた春役・小西桜子さん。そして、素晴らしいキャスト・スタッフに恵まれ支えられて、映画を完成させることができました。観てくださった方の心に、あたたかな春が訪れたら、私は何より幸せです。