ウクライナ侵攻から1年、名作『ひまわり』HDレストア版の吹替上映決定
昨年の2月24日より始まったウクライナ侵攻から1年、不朽の名作『ひまわり』のHDレストア版が、7月28日より一部の劇場にて吹き替え上映されることが決定した。
イタリアを代表する俳優ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが共演し、第二次世界大戦により引き裂かれた男女の悲恋を描いた本作。劇中に登場する印象的なひまわり畑は、ウクライナのポルタワ州で撮影された。ひまわりはウクライナの国花でもあり、ロシアによる侵攻が始まるとSNS上ではひまわりの絵や写真をアップし、ウクライナの安全と平和を祈る投稿が相次いだ。
吹き替え版の声優には、ジョバンナ(ソフィア・ローレン)役を勝生真沙子、アントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)役を羽佐間道夫が務める。公開中の『ひまわり HDレストア版』の字幕版は、当初3館から上映が始まり、現在は100館以上に増えた。鑑賞料金の一部は被害にあわれた方々のための寄付に充てられている。(今井優)
勝生真沙子コメント
ソフィア・ローレンを演じるのは初めてでした。彼女はとてもお芝居が細かいですね。彼女が泣きをこらえるシーンがすっごく好きで、演じていて気持ちがよかったです。画面から伝わってくるものや耳で感じたことを瞬間的に演じています。この映画は家族で見ていただけると良いですよね。この映画から何かを感じてほしい。それはもうそれぞれ皆違っていいと思います。
羽佐間道夫コメント
僕、マストロヤンニは何本かやってるんですけど。マストロヤンニってなんだか(僕と)気風が合ったんですよ。ヴィットリオ・デ・シーカ(監督)の采配の素晴らしさを感じます。最後の汽車のシーンが忘れられない人がいっぱいいると思います。マストロヤンニはなんにもしてないんだけど、別に泣こうともしてないし。でも、なんか違うことをボーっと考えながら演じていくのが、実にハマる。何とも言えないマストロヤンニのつらさ、悲しさみたいなものが伝わってくるシーンです。この映画は、特に戦争とかっていうことに関しての考え方を考えさせられます。どうしてちっとも人類は進歩してないんだろうっていうね