『ワイスピ10』悪役ジェイソン・モモアは制御不能な悪魔…監督が警告「歴代全ヴィランを凌駕する」
映画『ワイルド・スピード』シリーズ第10弾『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』を手がけたルイ・ルテリエ監督が、現地時間2月9日に米・ロサンゼルスで行われた予告編披露イベントの場でリモートインタビューに応じ、ジェイソン・モモアふんする新ヴィラン・ダンテについて語った。
【動画】ファミリー壊滅寸前…『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』予告編
主人公・ドミニク(ヴィン・ディーゼル)らファミリーが対峙することになるダンテは、12年もの年月をかけてドムたちへの復讐計画を企てている凶悪な存在だ。その正体は、第5弾『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011)に登場した麻薬王エルナン・レイエスの息子。父が殺される瞬間を目撃していたダンテは、ドムの愛する息子をさらい、ファミリーを壊滅状態へと追い込む。
シリーズを通して、数多くの悪人を仕留めてきたファミリーだが、戦いから新たな復讐者が生まれていることも事実。ルテリエ監督は、「ドミニク・トレットは、20年以上も正義のために、何が正しいかをはっきりさせるために戦ってきました。一方で、悪事を働くヴィランにもファミリーがいます。ドミノ理論ように、敵を一人倒せば、10人の敵が生まれる」と説明すると、「ダンテは、ドミニクがこれまで倒してきた歴代ヴィランの総大将的なイメージです」と表現。「カオスの根源であり、制御不能な悪魔です」と警告した。
ルックスからも狂気がにじみ出ているダンテだが、演じているモモアは「すごく陽気でいい人」とルテリエ監督は笑顔で話す。「ジェイソンとはいい関係を築くことができました。休みの日は一緒に出かけたりして、充実した日々を過ごしていました。みんなから愛されすぎて、時々ヴィンとジェイソンが憎み合っている役柄だということを忘れてしまうんです。『ジェイソン、君はドムに復讐する敵だよ!』と注意したこともあります(笑)。それは言い換えれば、お互いを尊敬している証拠かもしれません」
カメラが回ると、役に入り込んで全力でぶつかり合うヴィンとモモア。ルテリエ監督も「二体の巨人が激突したみたいでした。あまりの迫力に、こちらも『しっかり映像として残すんだ!』と必死でした」と終始興奮しながら撮影していたという。「ジェイソンはスマートで俊敏。衣装の着こなしも最高で、いい匂いもするし、全てが完ぺきです。私はその姿をカメラに収めなくてはという使命感に駆られました。彼を1,000倍大きく見せることができるように、ダンテという人物を構築しています。ジェイソンから『このスタント自分でやっていい?』と提案があったり、撮影は毎日楽しかったです」と振り返っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
映画『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』は5月19日全国公開