米倉涼子「エンジェルフライト」は俳優人生で一番、準備に時間をかけた
Amazonオリジナルドラマ「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」で主演を務めた米倉涼子が「今までの俳優人生で一番と言っていいほど事前準備に時間をかけて役作りを行ったかもしれません」という本作を振り返った。
プライムビデオで配信中の本作は、佐々涼子の同名ノンフィクションを原作に、国境を越えて故人を遺族の元へ送り届けるスペシャリスト“国際霊柩送還士”の姿を描いた1話完結、全6話のヒューマンドラマ。米倉は国際霊柩送還士として日々奮闘する、口は悪いが情に厚い主人公・伊沢那美を演じた。
那美を演じるにあたり、米倉は国際霊柩送還にまつわる膨大な資料を読み込み、モデルになった木村利惠氏が代表を務めるエアハース・インターナショナルを訪問。傷ついた遺体を修復する技術、遺体の搬送、遺族の心のケアなど、専門的な仕事内容を細部まで徹底的に頭にたたき込んで演技に臨んだという。
那美は遺体修復技術を持ちあわせているため、米倉は人体の一部を成形する練習も行った。専用のワックスを使い、本作で共演している10年来の俳優仲間・遠藤憲一の唇を再現してみせた。
米倉は「私は役を演じる時、少しでも勉強して知識を入れてから演じないと気が済まないんです。今回は実際に国際霊柩送還に携わる会社に行きお話を伺ったり、膨大な資料を読んだりするなど、撮影に入る前の準備を入念に行いました。元々原作が好きで国際霊柩送還士というお仕事を知り尊敬していたので、この役を演じるのは相当な覚悟と自信を持って臨みました」と本作に懸ける思いを明かす。
那美のモデルとなり、所作指導も行った木村氏は、そんな米倉について「私たちが大切にしている“国際霊柩送還”という仕事に対するリスペクトを常に感じましたし、我々の役務を理解してくれようとする姿勢がすごく嬉しかったですね。例えば処置のすごく細かい所作一つにしても、実際に行う時はどうするのか? など、分からないことがあれば聞いてくれて、主人公・伊沢那美のモデルとなった実在する木村利惠を演じようとする姿に感銘を受けました。私たちが日夜、命を懸けて仕事に従事していることを見事に体現されています」と太鼓判を押した。(編集部・中山雄一朗)