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ディカプリオが発掘した元天才子役、23歳で“10歳の少女”再演!カルトホラー『エスター』前日譚が誕生するまで

撮影当時23歳!10歳のエスターを再演したイザベル・ファーマン
撮影当時23歳!10歳のエスターを再演したイザベル・ファーマン - (C) 2021 ESTHER HOLDINGS LLC and DC ESTHER HOLDINGS, LLC. All rights reserved.

 カルトホラー『エスター』(2009)で一世を風靡した元天才子役のイザベル・ファーマン(26)がリモートインタビューに応じ、14年ぶりとなる新作『エスター ファースト・キル』(全国公開中)の誕生秘話や、再び10歳の少女エスターを演じた心境を語った。(以下、前作のネタバレを含みます)

【比較画像】全く変わってない!13年前のイザベル・ファーマン

 『エスター』は、児童養護施設から少女を養子として引き取ったとある夫婦が、身の毛もよだつ恐怖に襲われるホラー。少女の正体は、エスターという子供を装っていた33歳の精神病質者リーナ・クラマーで、『エスター ファースト・キル』ではリーナの知られざる過去が描かれる。

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 1作目では、俳優のレオナルド・ディカプリオが自身の製作会社アッピアン・ウェイを通して製作総指揮を担当している。自身もオーディションに携わり、エスター役候補を全て確認。その中から、当時10歳だったファーマンを発掘した。

 「レオがある時、私と母親をディナーに誘ってくれました。当時は『タイタニック』に出ていた俳優という認識で、とても大きな出来事でした。彼は私に、『君を選んだのは僕だ』と伝えてくれたんです。私のオーディションテープを見た時、製作会社に『もし彼女を起用しなかったら、この映画は他の会社に譲渡する』と話していたそうです。10歳前後の私に大作映画の主演というチャンスを与えてくれて、ホラーアイコンとなるキャラクターを生み出してくれました。今のキャリアがあるのは、レオのおかげです」

 新作に関する話し合いは、2019年ごろから行われていた。ファーマン曰く、脚本ができた状態から企画は進まなかったそうだが、同年アメリカで“リアル『エスター』事件”とも言われるナタリア事件に進展があり、本作にも大きな影響を与えたという。

 「(原案・製作総指揮の)デヴィッド・レスリー・ジョンソン=マクゴールドリックに、今すぐ脚本を売り込んだ方がいいと伝えました。ちょうど『エスター』に似たような事例が全米で話題となっていたので、今こそこの映画を作るべきだと思ったんです。結局新型コロナが蔓延したことで、予定は全てリセットされてしまいました」

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 製作において最大の壁となったのが、撮影当時23歳だったファーマンを再び10歳のエスターの姿に戻すこと。近年のハリウッド映画では、CG技術によって俳優を簡単に若返らせることが可能だが、本作では遠近法といった伝統的なトリックを駆使して撮影している。

 「デジタル技術に頼らず、フレームを駆使して私を縮ませています。また、ジュリア・スタイルズ(トリシア・オルブライト役)が厚底のブーツを履いて、私が屈伸した状態で身長差を見せているシーンもあります。こうしたトリックを毎日観ているはずなのに、完成した映画を観た時は信じられませんでした。もう10歳ではないはずの私が、当時の姿に見えるんです。これから観る人たちが、どう反応するのかも気になります」

 『エスター』が演技に没頭するきっかけを作ったとファーマンは語る。現在26歳の彼女は、さらなる再演にも意欲的だ。「撮影を終えた時、母親には『キャリアの集大成になった』と伝えました。本当はもう一度エスターを演じて、この役に別れを告げるつもりでしたが、今では『次はどうする?』と話し合いをしているんです(笑)。エスターを愛しているからこそ、彼女にはまだまだ可能性があると信じています。私も年齢を考慮すると、いずれは難しくなってしまいますが、今はまだ対応できます」(取材・文:編集部・倉本拓弥)

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