仮面ライダー第0号役・森山未來『シン・仮面ライダー』庵野監督のこだわりに感嘆
俳優の森山未來が9日、丸の内TOEIで開催された映画『シン・仮面ライダー』大ヒット御礼舞台あいさつに、庵野秀明監督、池松壮亮、浜辺美波、柄本佑と共に出席。森山は庵野監督のオリジナルに対するリスペクトと、それを更新しようとする細部へのこだわりに感嘆していた。
本作は、石ノ森章太郎原作の特撮ドラマ「仮面ライダー」50周年プロジェクトとして、『シン・ゴジラ』などの庵野秀明が監督・脚本を務め制作。森山は物語のキーを握るチョウオーグ/仮面ライダー第0号を演じ、最強の敵としての役割を担った。
撮影は2週間程だったという森山は「非常に濃厚な時間でした」と語ると、ラストの壮絶な戦いについて「すごく楽しかったのですが、ライダースーツは格好いいけれど、動きが制限される。なかなか難しかった」とアクションシーンの撮影を振り返る。森山の発言に、庵野監督は「面がギリギリまであるので、呼吸も難しかったと思います。そんななか、しっかりと演じてくださってありがとうございます」と労いの言葉をかけていた。
ライダースーツのルックについて、一文字隼人/仮面ライダー第2号を演じた柄本が「2号の袖のラインをミリ単位で調整していた」と明かすと、庵野監督は「50年前に元があるので、なるべくそこに近づけようとラインの幅と素材にはこだわりました。そこが肝なので」と補足する。
それを聞いていた森山は、庵野監督に「オリジナルに対するリスペクトと、それをどのように更新するのか、庵野さんの中ではどうやって折り合いをつけているのですか?」と質問。庵野監督は「現場でも考え、撮影後のラッシュでも考えて。50年前に近づきすぎても、離れすぎても面白くない。初めて観た人でも違和感を覚えない50年前の面白いところを見つけようと。最後の最後まで苦労したところです」と語っていた。
その後も森山は、劇中における「仮面ライダー」の効果音の生かし方や、エンドロールで流れる楽曲についても質問するなど、終始上機嫌で舞台あいさつに参加していた。(磯部正和)