ミスター平成ライダー・高岩成二、主演ドラマ続編はジャッキー映画!坂本浩一監督が目指したアクション
数々の平成仮面ライダーシリーズを生んだスーツアクター・高岩成二と坂本浩一監督が再びタッグを組んだ、ひかりTV放送・配信ドラマの続編「グッドモーニング、眠れる獅子2」。高岩と坂本監督が、ファン待望の続編で挑戦したアクションについて、女優陣との共演を振り返りながら語った。
【動画】高岩成二VS特撮レジェンド!ドラマ「グッドモーニング、眠れる獅子2」予告編
前作「グッドモーニング、眠れる獅子」は、50歳を過ぎた新人芸能マネージャー・九條和真が、担当アイドルを狙う謎の集団と激闘を繰り広げるアクションドラマ。高岩が、一見さえないオヤジだが実は元傭兵という“ナメてた親父が殺人兵器だった”映画の系譜に連なる、最強の主人公を演じた。
続編では、九條が芸能マネージャーからキッチンカーの見習いシェフに転身。キッチンカーといえば、ジャッキー・チェンの『スパルタンX』を思い出すアクション映画ファンも多いはずだが、坂本監督も「そうですね」と笑顔。「九條をマネージャー以外の職業にした方が面白いんじゃないかと考えた時に、自分から『スパルタンX』をやりたいと提案させていただきました(笑)。今の自分がいるのもジャッキーのおかげと言っても過言じゃないので、いろいろとオマージュを入れています。強くて面白い九條のキャラクターもジャッキー的で、イメージしやすかったですね」と明かす。
それだけに、ジャッキー映画をほうふつさせるコミカルなアクションも見どころ。高岩が「坂本監督に『パルクールをしてください』って言われた時は、無理です! って感じでした(笑)。もちろん、しっかりとやらせていただきましたが、世間の皆さんがイメージするような動きはできませんね。撮影初日だったものですから、もうガクガクでした」と苦笑すると、坂本監督は「でも、高岩さんならではのパルクールになっていて、とっても楽しいシーンになりました。高岩さんは汗だくでしたけど(笑)、楽しみにしていてほしいですね」と自信をのぞかせる。
本作で九條がバトルを繰り広げるのは、人間狩りゲームを主催する、謎のマンハント集団アルテミス。「仮面ライダーアギト」の賀集利樹、「仮面ライダー555(ファイズ)」の半田健人、「轟轟戦隊ボウケンジャー」などの出合正幸、そして「仮面ライダー」「スーパー戦隊」「ウルトラマン」の三大特撮を制覇したケイン・コスギがキャストに名を連ねる。
今回も坂本監督は、前作で敵役を務めた椿隆之、井上正大、西銘駿、佐野岳と同じく、アクションコーディーネーターの和田三四郎と共に、各キャラクター固有のアクションを演出。「ケインであれば彼が得意なテコンドーをいかした足技をメインにしたり、出合ならラフな総合格闘技スタイル、賀集くんは近接銃撃戦といったふうに、各シーンに違いが出るようにアクションスタイルを決めています。また今回は、決着のつけ方も少し違う。毎回同じパターンにならないようなギミックも用意しました」と語る。
九條が決死の覚悟で守るヒロイン・柚木朱音を演じるのは、AKB48の小栗有以。坂本監督は、以前から小栗との仕事を希望していたという。「仕事柄キャスティングに携わることも多く、普段からリサーチをするなかで、小栗さんとお仕事をしてみたいと思っていました。今回の続編をやるうえで彼女の名前があがったことで、偶然にも僕の希望とも一致したので、オファーさせていただきました」
小栗の仕事ぶりを「本当に華があって、現場でもキラッキラとしていましたね。お芝居に対して真面目に取り組み、人柄もすごく良い方だったので、一緒に仕事をしていて本当に楽しかったです。やはり、あれだけのグループで中心メンバーとして頑張られているので、芯の強さや度胸があるのかなと思いました」と称賛する坂本監督。一方の高岩は「(前作ヒロインの)渡邉美穂さんもそうだったんですけど、親子みたいに年が離れているので、なかなか会話が成立しなくて」と苦笑する。「若い女の子にどう話しかけていいのか、なかなか会話の糸口がつかめなくて。カメラ前に立っている時に、ボソボソっと会話したり。美穂ちゃんは撮影が終わった後のイベントを通して打ち解けましたけど、現場では本当に何て呼んでいいのかもわからなかったです」
渡邉が演じる前作ヒロイン・綿貫玲実も再び登場。渡邉は今回、アクションシーンにも挑戦しており、「前作の時からすごくやりたいと言っていたので、今回は撮影に入る前にアクション練習をしてもらいました。本人もノリノリでしたし、アクションを覚えるのが早くてやる気もある。すごく才能があると思いますよ」と坂本監督も太鼓判。そんな渡邉から「高岩さんを倒したい」と宣言された高岩は「なんでいつも、そういう対象になるんですかね? ボコれるとか、倒したいとか。何かしたか俺!? 感謝の仕方を間違えてるよ!」と笑顔でぼやいてみせる。
「仮面ライダーW(ダブル)」でタッグを組んで以来、数々の名作を生み出してきた高岩と坂本監督。素顔の高岩の演技を目の当たりにしてきた坂本監督にとって、高岩の主演作は念願でもあった。「現場で面を着ける前のテスト段階から高岩さんのお芝居を観てきて、非常に素晴らしい演技をされるのは知っていました。(仮面ライダー)『ゴースト』では顔出しの役もやられていましたし、前からこういう企画をやりたかった。それがこうして続編までできるのはありがたいですね」
もちろん今回も、二人の新作を楽しみに待つ、特撮ファンを喜ばせる要素が詰まっている。高岩が「随所で仮面ライダーへのオマージュが出ていますね。“やりおったな!”と思っていただけると思いますよ」と語ると、坂本監督も「クスッとしてもらえるはずなので、ぜひ楽しみにしていただきたいですね」とファンに呼びかけた。(編集部・入倉功一)
ドラマ「グッドモーニング、眠れる獅子2」はLemino・ひかりTVにて配信中