『アベンジャーズ』ルッソ兄弟、スパイ機関を軸に展開する新ユニバース！日本版誕生の可能性も
映画『アベンジャーズ／エンドゲーム』などのマーベル作品を手がけた監督コンビ・ルッソ兄弟の弟ジョー・ルッソがリモートインタビューに応じ、製作総指揮を務める新作ドラマ「シタデル」と、同作から展開する新たなユニバースについて語った。
「シタデル」は、全人類の安全と安心を守ることを使命とする独立したグローバルスパイ機関“シタデル”のエリート捜査官メイソン（リチャード・マッデン）とナディア（プリヤンカー・チョープラー・ジョナス）が、組織を破壊した強大なシンジケート・マンティコアが企てる陰謀を阻止すべく、世界中を駆け巡るスパイアクション。Prime Video で240を超える国と地域に独占配信される本作は、シーズン2のほか、イタリア版やインド版の製作も進んでおり、世界規模でのユニバース展開が予定されている。
マーベル・シネマティック・ユニバース（MCU）という巨大ユニバースの拡大に貢献したルッソ兄弟。MCUでは、原作コミックなどからアイデアを引っ張ることができたが、「シタデル」は完全オリジナル作品だ。「一度は見たことある、聞いたことあるものが土台ではありません。だからこそ、ゼロから新しいルールを作る面白さがあります」とジョーは語る。
「この作品は、世界中のクリエイターたちと協力し、アイデアを出し合い、同時にそれを共有することが魅力の一つ。流動的なプロセスを生み出し、常にベストなアイデアを模索します。脚本のリライトや再撮影だって頻繁に起こり得ます。ちょうどさっき（取材直前）まで、最終話の再編集作業に立ち会っていたところなんです」
劇中で描かれるスパイ機関は、世界各国に捜査官が散らばっているという設定だ。製作中のイタリア版やインド版も、「シタデル」の世界観の中に存在しており、互いにリンクしながら物語が展開する。「視聴者が他の国のバージョンを観た時、トーンや文化的な視点の違いに驚いてほしい。作品毎に変わるさまを体験してほしいです」
MCUに悪の秘密組織ヒドラが存在するように、「シタデル」にも裏で世界を操る敵組織マンティコアが登場する。ジョーは「今後誕生する派生作品にも、マンティコアは関わってきます。数多くの構成員が所属しているため、あらゆる方面に派生することが可能です」と予告した。
現在はイタリア版、インド版のみ製作が発表されているが、今後も新たな国で「シタデル」ユニバースのドラマが誕生するとジョーは予告。さらに、日本版「シタデル」も候補の一つに入っているといい、「日本での撮影も興味があります。日本はお気に入りの目的地で、数か月滞在してみたい。いくつかアイデアはありますが、ドラマが今後どのように展開するのか、見極める必要があります。視聴者の反応を見てから、判断を下すことになりそうです」と明かしていた。（取材・文：編集部・倉本拓弥）
「シタデル」（全6話）は4月28日より Prime Video で独占配信開始（初回は2話一挙配信、毎週金曜に新エピソード追加）