『ワイルド・スピード』ローマンは“第二のドム”になれるのか?タイリース・ギブソンが回答
映画『ワイルド・スピード』シリーズの人気キャラクター・ローマンを演じるタイリース・ギブソンが、最新作『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(公開中)の舞台であるローマで単独インタビューに応じ、最終章に突入したシリーズに対する素直な思いを明かした。
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シリーズ2作目『ワイルド・スピードX2』からファミリー入りしたローマンは、チームのムードメーカー的存在で、どんなに危機的な状況でも必ず生き残る強運の持ち主。そんな彼は、本作でファミリーの先頭に立ちリーダーシップを発揮するなど新たな一面を見せる。 「今回ようやくリーダーになることができて光栄です。ずっと愚痴をこぼしていたことが、ようやく実現しました。これがキャラクターの進化だと思います。なぜ与えられた任務全てを遂行しなればならないのか、ずっと思っていました。ようやく自分の好きなようにやることができるのは、とても嬉しかったです」
任務の責任者となったローマンは、いずれ“第二のドミニク”としてファミリーを束ねる可能性はあるのか? タイリースは「絶対にないです(笑)。ドムにはなりたくないし、向こうも同じだと思います」と即答する。「『ワイルド・スピード』を2作以上観ている人ならわかるとおもいますが、キャラクターそれぞれに個性があります。一つの映画に同じことをする男は、二人も必要ない。ローマンはいかなる時もローマンです」
テズ役のクリス・“リュダクリス”・ブリッジスとは、アドリブの掛け合いが多いことで知られている。本作では、ローマンとテズの小競り合いも見られるそうだが、そこはあえて脚本通りに撮影したという。「重要だったのは、ヴィン・ディーゼルとドウェイン・ジョンソンが真剣でやり合うみたいなバトルにはしないことでした。どちらかと言えば、仲のいい兄弟がケンカする感じで、真剣さの中にどこか面白さも感じられます。ファイトシーンが終われば、すぐにおふざけな空気に戻りました。脚本を見た時に『なぜこんなことをする?』と思いましたが、セットに入って撮影した時は、兄弟として戦っていました」
シリーズは最終章に突入し、20年以上にわたって語られてきた物語もフィナーレが見えてきた。しかし、誰よりも作品愛が強いタイリースは「この作品に終わりなどありません。次が最後ではないことを願います。なぜ終わらせるべきなのか?」と本音を漏らす。
「ファンは映画館に足を運び続けてくれています。彼らの献身ぶりを考えてみてください。コロナ禍でマスクをして、ワクチンもまだなかった時期、彼らは『ワイルド・スピード』を観るために映画館に行きました。何年もやっていれば、『ワイルド・スピード』をホリデーのように考えることもできるはずです。1作目当時はティーンエイジャーだった人が、大人になって結婚して子供も生まれて、異性や同性の活躍を見るために、みんなで映画館に行くんです。アクションも楽しいし、家族で安心して観られる作品。5歳から15歳までみんな連れて行けます」と熱弁したタイリース。「なぜ終わるんだ? このまま続けようよ!」と切なる思いを打ち明けた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)