ハリソン・フォード80歳、最後のインディ・ジョーンズに感極まる!
第76回カンヌ国際映画祭
現地時間19日、第76回カンヌ国際映画祭でアウト・オブ・コンペティション部門出品作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の公式会見が行われた。最後のインディ・ジョーンズ役を務めたハリソン・フォードが前日の公式上映での名誉パルムドール受賞やスタンディングオベーションを思い出し、感極まって言葉を詰まらせる一幕があった。
本作は、考古学者インディ・ジョーンズの活躍を描く人気冒険活劇シリーズの第5弾。第1弾『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981)から主演を務めてきたハリソンは今や80歳となり、インディを演じるのはこれが最後だと明言している。監督は、『LOGAN/ローガン』『フォードvsフェラーリ』のジェームズ・マンゴールド。強大な力を秘めた秘宝をめぐって、インディが元ナチスの科学者(マッツ・ミケルセン)と世界を舞台に争奪戦を繰り広げる。
前日の公式上映では、映画界への多大なる貢献を評価されて名誉パルムドールを受賞、キャリアを振り返る映像が流されたほか、『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の上映後にはスタンディングオベーションを贈られて目に涙をためていたハリソン。会見でその時の心境を聞かれると、前夜の光景を思い出したのか感極まった表情に。
「言葉では言い表せない。わたしは……とても表現できないよ」と振り絞るように切り出すと、「自分が人生で遺してきたものを目の当たりにするのはとてつもないことで、この場所の温かさ、歓迎の気持ちは、想像を絶するものだった。いい気分だよ」とほほ笑んだ。
インディを演じるのは最後ということで、ハリソンはいくつか本作に求めたものがあった。「この物語をきちんと締めくくりたかった。若さに頼り切っていたこの男が、人生の重みを背負っているのを見たかった。新たな存在となることを求められるのを見たかった。軽薄な映画的な関係ではなく、ちゃんとした人間関係を築いているのを見たかった」
なお、本作にはハリソンがシャツを脱ぎ、上半身裸を披露するサービスシーンがある。オープニングなどデジタル技術によって若返ったシーンもあるものの、この現在のハリソンの上半身裸シーンを挙げて「今でもとてもセクシーだと思う」と女性記者から告げられると、「わたしは体には恵まれているんだ。気が付いてくれてありがとう」と冗談めかして応じていた。(編集部・市川遥)
映画『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は6月30日より全国公開
第76回カンヌ国際映画祭は現地時間27日まで開催