蕨野友也、ウルトラマンブレーザー変身を初披露　世界中のファンへ「熱量届けたい」

　新番組「ウルトラマンブレーザー」で主人公ヒルマ ゲントを演じる蕨野友也が12日、池袋サンシャイン劇場で行われたプレミア発表会に出席。ウルトラマンブレーザーへの変身ポーズを初披露し、作品ヘの熱い思いを語った。この日は、共演の搗宮姫奈（アオベ エミ役）、梶原颯（バンドウ ヤスノブ役）、内藤好美（ミナミ アンリ役）、伊藤祐輝（ナグラ テルアキ役）、加藤雅也（ハルノ レツ役）、メイン監督／シリーズ構成の田口清隆、オープニング主題歌を担当するきただに ひろし、エンディングテーマを担当するMindaRynも参加。さらに、全14体の新規怪獣が一挙初公開された。

【動画】「ウルトラマンブレーザー」新規怪獣14体が一挙初公開！

　「ウルトラマンブレーザー」は、特殊怪獣対応分遣隊「SKaRD（スカード）」の隊長ヒルマ ゲントが、地球から遠く離れた天体「M421」からやってきた光の巨人ウルトラマンブレーザーに変身して怪獣と戦うSF作品。ゲント隊長をはじめ、SKaRDの隊員、上官らが織りなすハートフルなヒューマンドラマを、ウルトラマンシリーズならではの最新特撮技術を通して活写する。

　製作発表会のリアル開催は5年ぶり。熱狂的なファンが集まった熱気あふれる会場に登場した蕨野は、「まさかウルトラマンに出ることができるなんて。子供の頃、赤白帽を半帽にしながら登下校したのを覚えてます」と感激の表情を見せると、「あれから数十年後、自分も結婚していて、この作品と同じような自分が、同じような設定で、長い歴史の1ページに加わることができました」と感慨深いコメント。参謀長役を務める加藤は、「僕の役は多くを語ることができませんが、ただひとつだけ。わたしはウルトラマンにはなりません」とキッパリ宣言した。

　「ウルトラマン」シリーズを手がけて今年で10年目となる田口監督は、「今まで培ってきた経験を全部ぶちこんだ作品になります」とぶっちゃけると、「特報では違う色を出そうとしていて、どうかなと思っている人もいるかもしれないですが、基本的には楽しい作品。ウルトラマンってこうだよね、というような、いい意味で楽しい。でも裏ではかなり本気で、手の込んだことをしているウルトラマンだと思います」と自負した。

　イベントでは、本作がすでに撮影終了していることが明らかに。「発表時に完成しているのは初めてじゃないですかね」と話す田口監督は、「みんな完全にスッキリした状態で、終わるまでやりきった感のある爽やかな笑顔です。特撮も含めて撮影は終わっていて、あとは各監督、仕上げ班が全力で仕上げているところです」と報告。会場からは期待を込めた拍手がわき起こった。

　ウルトラマンブレーザーへの変身ポーズを初披露することになった蕨野。しっかりと前を見据えた蕨野は、左手に装着したブレーザーブレスにブレーザーストーンをドッキングさせるという流れで変身ポーズを披露。変身を終えた蕨野は「こんなにたくさんの方に見られるのは少し恥ずかしいですね。でも地球を救うためですから」と感想を述べた。

　発表会後には、「ウルトラマンブレーザー」第2話がひと足先に上映された（第1話はエピソード0的なストーリー＆SKaRDメンバー全員が揃わない回のため）。上映後、会場から大きな拍手が鳴り響く中、再びあいさつを行ったキャスト陣。作品を鑑賞したばかりの観客の顔を間近にして、感極まった搗宮と伊藤が「観ていただいた皆さんの顔を見ていると……」と思わず涙を見せるひと幕もあった。

　キャストの思いを代表した蕨野は、「意外と普通のウルトラマンだな、と最初はもしかしたらそう感じるかもしれません。ただ、ここに来るまでにさまざまなことがありました。隊員だけでなく、参謀長にも何かがあるかもしれない。スタッフの方にも何かがあるかもしれない。台本で何かが起きたかもしれない。そういったことでみんなで戦ってきました」と次第にその言葉に熱がこもってくる。

　「作品を良くするために戦っているわけです。『ブレーザー』はメッセージ性のある作品だと言いますが、いったい何を届けたいのか。僕たちがこうなんですということでなく、皆さんのそれぞれの気持ちで受け取ってほしい。ウルトラマンブレーザーからこういうことを受け取った。だから明日も、あさっても元気で生きていきたい。とにかく皆さんに伝えるために、全力でここまで走ってきました。この人たちとの信頼関係、距離感がいかに近いか、そうした現場の空気はカメラを通じて絶対に伝わる。そう信じて走ってきました」とせつせつと訴えかける。

　さらに「テルアキ（伊藤）はいいチームにしていきたいと、俺に言ってくれました。それを最終回まで、みんなと一緒になって『ウルトラマンブレーザー』を日本だけでなく、世界中のファンの人たちのために、この熱量を届けたい。最終回までに、SKaRDだけでなく、参謀長も、怪獣がどうなっているかわかりません。きっとすごいことになります。みんなを一気に自分たちの世界に引き込めると確信しています。ここにいる隊員の皆さんと一緒に、盛り上げていけたらいいなと思っております」とぶつけると、蕨野の思いを受け取ったファンからは大きな拍手が鳴り響いた。（取材・文：壬生智裕）

「ウルトラマンブレーザー」は7月8日あさ9時よりテレビ東京系にて放送開始