『リトル・マーメイド』だけじゃない!今後のディズニー実写化は?
名作アニメの実写版『リトル・マーメイド』が全米で大ヒット、日本でも6月9日に劇場公開に。今、ディズニーでは他にも多数の実写化が進行中。あのウワサの企画はその後、どうなってる? 実写化企画とその進捗状況をまとめてチェックしてみよう!
『白雪姫』
白雪姫役は『ウエスト・サイド・ストーリー』『シャザム!~神々の怒り~』のレイチェル・ゼグラー、邪悪な女王役は『ワンダーウーマン』シリーズのガル・ガドットと、人気スターの顔合わせ。小さな人たちは登場しないとのウワサもあり、ストーリーはかなりアレンジされていそう。映画オリジナルの男性キャラ役で、ドラマ「アンダー・ザ・ヘブン 信仰の真実」のアンドリュー・バーナップが共演する。監督は『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのマーク・ウェブ。脚本は『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』のグレタ・ガーウィグと『ガール・オン・ザ・トレイン』のエリン・クレシダ・ウィルソンが手掛ける。全米公開は2024年3月22日。
『リロ&スティッチ』
俳優とCGIキャラの共演でディズニープラス向けに映画化する本作は、5月にハワイでの撮影風景がSNSに。監督を、小さな貝殻の冒険を描いて第95回アカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされた『マルセル 靴をはいた小さな貝』のディーン・フライシャー・キャンプが務めるのも話題。リロ役は新人マイア・ケアロハ、リロの姉ナニ役はドラマ「NCIS ~ネイビー犯罪捜査班」などのシドニー・アグドン。スティッチの声はアニメ版と同じクリス・サンダース、スティッチを生み出した天才科学者ジャンバ博士の声は『ハングオーバー!』シリーズのザック・ガリフィナーキスが務めるとみられる。
『モアナと伝説の海』
原作アニメで半神半人の英雄マウイの声を演じたドウェイン・ジョンソンが、本年4月にSNSに動画をアップして実写化を発表。実写版でも、ジョンソンが同じ役を務め、製作にも参加する。オリジナル作でモアナの声を担当したアウリイ・クラヴァーリョは、製作に参加するが出演はしない。他のキャストは未発表。ジョンソンは「これは私の民族の文化の物語であり、私たちの恵みと、戦士の強さの物語でもあります」と語っており、アニメ同様ポリネシア地方の文化を色濃く反映する作品になりそう。監督は『ハミルトン』、ドラマ「UP! 幸せをつかまえよう」などのミュージカルが得意なトーマス・ケイル。
『おしゃれキャット』
パリの資産家の飼猫と3匹の子猫が、悪い執事に遠くに捨てられ、野良猫と出会って、一緒にもといた家を目指す名作アニメ。実写版は本年3月に監督が決定、『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)』(2021)がアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したアミール・“クエストラヴ”・トンプソンが手掛ける。彼はもともとミュージシャン。ヒップホップグループ、ザ・ルーツのドラマーで、6回のグラミー賞受賞歴を持ち、ジェイ・Zなどのプロデューサーとしても活躍。今回の実写化映画の音楽面も監修する。キャストは未定。脚本は、ディズニー&ピクサーのアニメ映画『2分の1の魔法』のキース・ブーニンと、『ピーターラビット』シリーズのウィル・グラック。脚本家の顔ぶれを見ると、コメディ色が強くなりそう?
『ヘラクレス』
2022年に、実写版『アラジン』のガイ・リッチー監督がこのアニメも実写化するとの報道あり。製作プロダクションは、『アベンジャーズ』シリーズのアンソニー&ジョー・ルッソ監督率いるAGBO。ジョー・ルッソはVarietyで「実験的な作品になる」と語っていたのだが、その後、大きな新情報はまだなし。リッチー監督もルッソ兄弟も新作が続々で大忙しなので、後回しになってる?
『バンビ』
実写版の『ライオン・キング』や『ジャングル・ブック』のような、動物を写実的に描く方式の実写化を企画。2020年1月に、製作プロダクションと脚本家2人が明らかになったが、その後、新たなニュースは見当たらない。当時報じられた製作プロダクションは『ライラの冒険 黄金の羅針盤』のクリス・ワイツのデプス・オブ・フィールド。脚本家は『キャプテン・マーベル』の脚本家の1人であるジェニーヴァ・ロバートソン=ドウォレットと、『シエラ・バージェスはルーザー』のリンジー・ビアだった。
『ロビン・フッド』
原作アニメの登場キャラクターはみんな、服を着て言葉を話す、キツネやクマ、ウサギなどの動物たち。これをCGIを使って実写化する企画が2020年に明らかになったが、その後、ニュースはなし。当時は監督が『ブラインドスポッティング』、アニメ映画『ラーヤと龍の王国』のカルロス・ロペス・エストラーダ、脚本は実写版『わんわん物語』の脚本家の1人であるカリ・グランルンドで、プロデュースには実写版『ダンボ』のジャスティン・スプリンガーが加わるといわれていた。
『ノートルダムの鐘』
本年5月、本作の音楽を担当するアラン・メンケンがComicBook.comの実写版『リトル・マーメイド』の取材で、本作について発言したのが最新情報。それによれば、ストーリーに含まれている現実的な問題をどう描くか検討が必要で、なかなか進展していないとのことだ。この実写版企画は2019年に報じられ、アラン・メンケンが音楽を担当、プロデュースはアニメ映画『アナと雪の女王』のオラフの声や、実写版『美女と野獣』のル・フウ役でおなじみのジョシュ・ギャッドが参加、脚本は『エム・バタフライ』のデヴィッド・ヘンリー・ホアンとされていたが、さて。
『リトル・マーメイド』の全米大ヒットを受けて、今度もますますディズニーの名作アニメの実写化企画は増えていきそう。また、ファンもそれを期待していて、ディズニーの公式発表はないのに、『塔の上のラプンツェル』が実写化されるというウワサが流れたこともある。今後も、ディズニーアニメの実写化ニュースに注目だ。(文・平沢薫)