谷口賢志『ウルトラマンデッカー』最後の舞台あいさつにサプライズ登場 カナタ・松本大輝らへ熱い手紙
特撮ドラマ「ウルトラマンデッカー」でデッカー・アスミを演じた谷口賢志が18日、新宿ピカデリーで行われた映画『ウルトラマンデッカー最終章 旅立ちの彼方へ…』のグランドフィナーレ舞台あいさつにサプライズ登場。主演の松本大輝（アスミ カナタ役）らに熱い手紙を送り、会場を感動の渦に巻き込んだ。この日は、村山優香（キリノ イリカ役）、大地伸永（リュウモン ソウマ役）、中村加弥乃（ディナス役）、新番組「ウルトラマンブレーザー」主演の蕨野友也も出席した。
本作は、今年1月に最終話を迎えた「ウルトラマンデッカー」の劇場版。テレビシリーズから1年後の世界で、エキスパートチームGUTS-SELECTがラヴィー星人ディナスと共に最後の戦いに挑む。2月23日に「TSUBURAYA IMAGINATION」（動画配信サービス）と全国の劇場で同時公開され、本日をもって終映を迎える。
テレビシリーズ第14話「魔神誕生」と第15話「明日への約束」でカナタの子孫デッカー・アスミを演じた谷口。イベントへの登場は、松本ら登壇者には全く知らされていなかったようで、客席後方から突然谷口が現れると、松本は「めちゃくちゃびっくりしました」と目を丸くし、「嬉しいです」と笑みを浮かべる。
谷口と松本は壇上でがっちりと握手を交わすと、松本は「ドラマを観ていた方から、14話、15話を経て、カナタがガラッと変わったと言われたんです。カナタにとってもデッカーにとっても、すごく大きなターニングポイントになった回でした」と谷口との芝居から大きな刺激を受けたことを明かす。
谷口は「皆さんを感動させる卒業証書的な手紙を書いてほしい、という無茶苦茶なオファーをもらった」と苦笑いを浮かべると、「普通は会場に来られないから手紙を書いて、代読してもらうというものじゃないですが。自分で書いた手紙を自分が演じた役として、みんなの前で読むなんて……無茶ぶりもいいところですよ」と照れくさそうに手紙を出す。
手紙には、先日谷口が行列に並んでいるとき、目の前で子供が泣いていて、困ったお母さんが子供の前で「デッカーならどうするかな？」と語り掛け、子供が「泣かない」と言って泣き止んだエピソードがつづられており、谷口は「その光景を見て、胸が熱くなりました」と告白する。
さらに大地、村山、中村にもねぎらいの言葉をかけると「僭越ながら人生の先輩としてチーム『ウルトラマンデッカー』の皆さんにこれだけは絶対だと言えることがあります。チーム『ウルトラマンデッカー』は一生チーム『ウルトラマンデッカー』です。なので卒業はありません。皆さんが全力で戦い続けてくれたことを一生忘れない人たちが必ずいます。皆さんが全力で届けてくれた思いに人生を彩られた人たちが必ずいます。勇気をもらいガッツポーズし、立ち上がることができた人が必ずいます。戦い続けてくれてありがとう。お疲れさまでした」とメッセージを送った。
蕨野には「ウルトラマン」新シリーズへの期待を述べた谷口。最後に、松本へ「言いたいことは、撮影のときに全部言えたので、改めて伝えたいことはないんです」と伝えると、「これまでウルトラマンはいっぱいいるけれど、カナタが命をかけて生きてくれた『ウルトラマンデッカー』が、俺にとっては最高のウルトラマンです。肩を抱き合いながら爆破のなかを一緒に走ったこと、喉が枯れながら一緒に叫んだこと、一生忘れません。最後まで立ち続けてくれて本当にありがとう」と熱い思いを吐露する。
会場が感動に包まれるなか、最後に谷口は「カナタのウルトラマンが最高だと言いましたが、あくまで俺のデッカーを除いてのことだから。実質2位だから」と発言し、客席を大きな笑いに包み込んでいた。（磯部正和）