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Netflix「離婚しようよ」タイトルは吉田拓郎の名曲から発想

「離婚しようよ」は6月22日よりNetflixにて全世界独占配信
「離婚しようよ」は6月22日よりNetflixにて全世界独占配信

 松坂桃李仲里依紗共演のNetflixシリーズ「離婚しようよ」が6月22日より配信スタートとなる。宮藤官九郎大石静が共同で脚本を手掛ける本作では、女性にだらしないお坊ちゃん三世議員・東海林大志(松坂)と、その妻で国民的女優・黒澤ゆい(仲)が離婚を決意するところから始まるコメディーだが、離婚を提案するかのような独特のニュアンスのタイトルについて、プロデューサーの磯山晶が明かした。

【画像】気まずい話し合い…場面写真<7点>

 本作では、結婚5年目を迎え気持ちが冷め切った大志とゆいが離婚という目標に向かって走り出したことから、周囲を巻き込んで想定外の事態に転じていくさまが描かれる。脚本の一人である宮藤と磯山Pは、「池袋ウエストゲートパーク」(2000)、「木更津キャッツアイ」(2002)、「タイガー&ドラゴン」(2005)、「俺の家の話」(2021)など数々のヒットドラマで組んでいるが、本作の企画はその宮藤が“Netflixの映画『マリッジ・ストーリー』みたいな、ものすごく仲の悪い夫婦の物語を描きたい”と思いついたことから始まった。『マリッジ・ストーリー』(2019)は、『イカとクジラ』(2005)、『フランシス・ハ』(2012)などのノア・バームバックが監督を務め、スカーレット・ヨハンソンアダム・ドライヴァーが離婚に向かう夫婦を演じたドラマで、アカデミー賞をはじめとする賞レースを沸かせる高評価を得た。磯山Pは宮藤と共に立ち上げた企画の経緯を以下のように語る。

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 「Netflixさんと共同でドラマを制作するにあたって、まずはラブストーリーがいいなと思って宮藤さんにご相談したところ“普通に好きとか嫌いとか両想いになって終わるとかいう話はなかなか厳しい。自分が書けるとしたらすごく仲の悪い夫婦の話”だと。若尾文子さん主演の『最高殊勝夫人』(1959/源氏鶏太原作・増村保造監督)という映画があるんですけど、三人姉妹と三人兄弟がいて、長女と長男、次女と次男が結婚していて、残る三女・三男が“俺たちは絶対一緒にならないぞ”と作戦を練って結婚を回避しようとするコメディーです。二人が絶対結婚しないぞって言いながら仲良くなっていく、みたいな話をやりたいねと。そこから、離婚したいんだけど周りが離婚に反対していて、“周りの思惑なんて関係ない”と絆を固くするうちに、離婚したいのかしたくないのかわからなくなっていくみたいな話がいいのではという流れになりました」

 離婚というテーマについては、「離婚した方が幸せな人もいると思いますし、結婚という制度がたまたまあるだけ。だから特にポジティブに描きましょうと意識するわけでもなく、基本フラットな目線です」と磯山P。タイトルについては、吉田拓郎の1972年に大ヒットした名曲にちなんだという。

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 「離婚というワードをタイトルに入れるとしたら何がいいだろうと考えたときに、提案のようなニュアンスを含んだタイトルがいいなと。宮藤さんともここはやっぱり、『結婚しようよ』からいただきませんか? という話になりました。ちゃんと拓郎様の許可も得ました」

 宮藤と大石が交換日記のように脚本を書き継いでいく独特のスタイルで、多種多様な結婚観や恋愛観を描いた本作。二人はそれぞれ「磯山さんが言っていたんですよね。例えば大志の母・峰子の結婚観とか、結婚しないゆいの母・富恵の結婚観とか、いろんな人の結婚観が提示されることで、視聴者が自分の結婚観を改めて考えられるようにしたいって。だからキャラクターそれぞれの結婚観を、一生懸命強調して書いたような気がします」(大石)、「離婚するという前提で書くドラマだからこそ、大志とゆいはお互いどこが好きで結婚したんだろうって、すごく話し合いましたよね。それは恋愛ドラマの時よりも考えた気がします。だから誰にでも当てはまるところが、絶対にちょっとはあるだろうなって」(宮藤)と振り返っている。(編集部・石井百合子)

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