『スパイダーマン:スパイダーバース』続編、14歳が手がけたシーンとは?制作陣も驚愕の天才ぶり
アニメーション映画『スパイダーマン:スパイダーバース』の続編『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』(公開中)には、さまざまなタッチで描かれたユニバースが複数登場する。数多くの世界観を手がけたアニメーターの中には、プロデューサーが才能を評価して採用した、14歳の少年も含まれている。(以下、映画の内容を一部含みます)
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少年の名前は、カナダ・トロント在住のプレストン・ムタンガくん。2021年ごろから「LEGO(R)ブロック」と3Dモデルの制作ツールを使って映画の予告編を再現しており、制作した映像をYouTubeやTikTokなどに投稿している。『アクロス・ザ・スパイダーバース』では、レゴブロックで作られたスパイダーマンのユニバース(アース13122)を担当した。
きっかけは今年1月、ムタンガくんがレゴブロックで再現した『アクロス・ザ・スパイダーバース』の予告編をSNSに投稿したところ、脚本・プロデューサーコンビのフィル・ロード&クリストファー・ミラーの目に留まったという。『LEGO(R)ムービー』の仕掛け人でもある二人は、ムタンガくんの才能を高く評価し、アニメーターとして制作チームに招き入れた。
The New York Times の取材に応じたフィルとクリスは、「14歳の少年があの映像を作ったと聞いた時は『素人の子供が制作したとは思えないほど洗練されている』と思いました。世界中の素晴らしいアーティストの中でも、特に驚きました」とムタンガくんの天才ぶりを絶賛している。
ムタンガくんは週数回、トロントからリモートで作業に参加。クリスとも週単位でZoomミーティングを行い、進捗状況や改善点を報告していたという。プロのアニメーターたちとの作業について、ムタンガくんは「初期段階から完成版に至るまでどれだけの修正があったのか、新発見はフィードバックにありました」と振り返っている。
「僕は1作目に感銘を受けて、続編が楽しみでした。この傑作を実際に作っている方々と一緒に仕事できたことは、本当に夢見たいです」と語ったムタンガくん。14歳の学生が、夢であるフルタイムのアニメーターへの道にまた一歩近づいた。(編集部・倉本拓弥)