タイタニック潜水艇の乗員全員死亡…ジェームズ・キャメロン監督が運営会社を批判
映画『タイタニック』(1997)のオスカー監督ジェームズ・キャメロンが、海底に沈む「タイタニック号」見学ツアー中に行方不明になり、乗員5人全員が死亡したとされる潜水艇事故について ABC News に口を開いた。
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現地時間22日、米沿岸警備隊は潜水艇「タイタン」の破片を海底で発見し、乗っていた5人の生存は絶望的だと発表。潜水艇の運営会社オーシャンゲートも乗員は全員死亡したものと考えられると声明を出した。
タイタニック号を見るために33回もの深海調査を行い、潜水艇のデザイナーでもあるキャメロン監督は「潜水コミュニティの人々は、この潜水艇のことをとても心配していました。深海潜水技術界のトップの人たちが、あなた方のやっていることは客を乗せるには実験的すぎる、きちんと認可を受けるべきだと運営会社に手紙を書くことさえしていたのです」とコメント。
「タイタニック号の悲劇そのものとの類似性に衝撃を受けています。タイタニック号の船長は前方に氷があると繰り返し警告されていたのにもかかわらず、月のない夜に彼は全速力で氷原に突っ込み、その結果、多くの人々が亡くなりました。わたしたちにとって、今回の悲劇は、警告が無視されたという点でとてもよく似ています」と運営会社を批判。「(深海潜水は成熟した分野で)世界の至る所で行われているのにもかかわらず、それがタイタニック号の悲劇が起きた場所と同じところで起きた……それは驚くべきことで、現実とは思えません」
また、「タイタン」に乗船していた“ミスター・タイタニック”として知られるタイタニック号探査の専門家ポールアンリ・“PH”・ナルジョレ氏は、キャメロン監督の25年来の友人でもあった。キャメロン監督は「彼がこんな悲劇的な形で命を落とすなんて、とても受け入れられないことです」と悲痛な思いを語っていた。(編集部・市川遥)