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北村匠海『東京リベンジャーズ』はアクション映画ではない「魂がこもっている」

北村匠海
北村匠海

 2021年に公開され、その年の実写邦画ナンバー1を記録した『東京リベンジャーズ』の続編『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編』が「運命」「決戦」の2部作で完結を迎える。長きに渡って、主人公・タケミチを演じた北村匠海が、改めて作品の魅力を語ると共に、タケミチと自身の成長が“リンクした”というこの3年を振り返った。

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敢えてプレッシャーをかけて作品の重さを自分に課した

 累計7,000万部を超える和久井健の人気コミックの実写映画化。ファンが多い作品だけに、北村自身も大きな思いがあって臨んだシリーズだったようだ。北村が演じるタケミチは、冴えない人生を送るなか、突然のタイムリープで、人生のリベンジに挑む青年。シリーズ3作品のなかで、タケミチ自身も成長する姿が見られる。

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 「タケミチの成長って原作ではかなり描かれている部分なので、自分でもしっかり演じなければと意識していました。そのなかで、僕自身もこの時期、大きな変化があって、いろいろな部分で成長できたなという感じがあったので、役と自分が噛み合ってリンクしていたような気がします」

 北村が“成長した”と感じたのが、しっかりと作品に向き合い、責任を負うというメンタル的な部分。

 「ここ数年、『東京リベンジャーズ』と『幽☆遊☆白書』の撮影を経験させていただきました。この現場では役者人生のなかで一生の財産になるなと思えるような経験を数多くすることができました。以前の僕は、主演をやらせていただくことがあっても、主演だからと肩ひじ張らず自然体で背負い過ぎないでいようという考えだったのですが、この2作品に関しては、敢えて自分にプレッシャーをかけて、スタッフさん、キャストみんなの思いを背負おうって。自分の戦いやすい土俵ではなく、自分を厳しいところに追い込もうとしてやっていたんです」

 こうしたメンタルで作品に臨むことで、より能動的に撮影現場に向き合えた。その結果、真ん中に立つことの難しさを痛感した一方、やりがいとして返ってくることも大きかった。人の思いを背負うという部分で、タケミチの気持ちに自然と寄り添えたという。

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“痛み”を感じながら戦った『東リベ』メンバーたち

 普段から物事を俯瞰で捉える癖があるという北村。自身に負荷をかけることで、さらに視野が広がり、多くの人の思いを感じることができた。それは『決戦』のクライマックスシーンである廃車場での戦いにも反映された。

 「『東京リベンジャーズ』のアクションって、現場の熱量を大切にしているので、その場で決まることも多いんです。その中でもフィジカル的にもメンタル的にも“痛み”というのはすごく大きくて。1のときは、それをタケミチがすべて担っていたのですが、2ではみんなが“痛み”を感じながら戦っている。だからこそ迫力があるだけではなく、感情もすごく伝わってくるんだと思います」

 北村の言葉通り、タケミチはもちろん、マイキー(吉沢亮)、千冬(高杉真宙)、一虎(村上虹郎)、ドラケン(山田裕貴)、半間(清水尋也)ら登場人物たちの拳には熱いものを感じる。

 「『決戦』はアクションシーンが多いんですが、この作品は決してアクション映画ではないので、芝居に説得力がないと、面白いものにならないと感じました。でもみんな本当にすごく魂がこもっているというか、アクションのなかに感情が見えるから、観ていても飽きないのだと思うんです」

 いよいよ30日に『決戦』の公開を迎える。北村は「やっとですね」と笑顔を見せると「僕ら『リベンジャーズ』の物語の行く末をぜひ劇場で観てほしいです」と映画をアピールした。(取材・文・撮影:磯部正和)

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