『君たちはどう生きるか』トロント映画祭オープニング作品に決定 アニメ作品として世界初
第48回トロント国際映画祭
スタジオジブリの宮崎駿監督が10年ぶりに発表した長編アニメーション映画『君たちはどう生きるか』が、カナダで開催される第48回トロント国際映画祭のオープニング上映作品に決定した。(崎はたつさきが正式表記)
トロント国際映画祭は、カナダ最大の都市トロントで開催されている、ノン・コンペティションの映画祭。最高賞にあたる観客賞受賞作が、その年の米国アカデミー賞をはじめとする主要映画祭を席巻していることから、アカデミー賞の前哨戦とも呼ばれる。『君たちはどう生きるか』は同映画祭において、邦画初、さらにアニメーションとして世界初のオープニング上映作品になるという。
トロント国際映画祭CEOのキャメロン・ベイリー氏は、同作の選出にあたり「日本ではすでに傑作として賞賛されている宮崎駿の新作は、喪失と愛というシンプルなストーリーから始まり驚異的な想像の作品に昇華されています。トロントの観客が、そのミステリアスな作品に出会うことが楽しみであり、唯一無二の斬新な体験をお約束します」とコメントを発表している。映画祭は現地時間9月7日から17日まで開催され、オープニング作品は映画祭初日となる7日にロイ・トムソン・ホールで上映される。
これまで、スタジオジブリ作品はトロントで幾度も上映されており、2002年には『千と千尋の神隠し』が第27回トロント国際映画祭に出品され、翌年の第75回アカデミー賞で長編アニメーション映画賞を受賞している。(編集部・入倉功一)