【ネタバレ注意】『トランスフォーマー/ビースト覚醒』衝撃ラスト後のシリーズはどうなる?
映画『トランスフォーマー』シリーズ最新作『トランスフォーマー/ビースト覚醒』(全国公開中)を監督したスティーヴン・ケイプル・Jrが、ラストに用意された衝撃的な展開について、続編の展望と共に語った。(ネタバレ注意。以下、映画ラストまでの展開に触れています)
あらゆる物体に変形する金属生命体と人類の共闘を描く『トランスフォーマー』シリーズの新たな幕開けを飾る本作。1994年を舞台に、惑星を捕食する強敵ユニクロンから地球を守るため、オプティマスプライム率いるオートボットと、アニメ「ビーストウォーズ 超生命体トランスフォーマー」でも活躍した、動物からロボットに変形する新種族・マクシマルが立ち上がる。
オプティマスたちの戦いに、人間側の主人公として参加するのが、元陸軍の通信技術者ノア・ディアス(アンソニー・ラモス)だ。ひょんなことからオートボットたちの存在を知ったノアは、地球を危機から救うために自ら危険な戦いに身を投じ、クライマックスでは、文字通りオートボットたちと共闘する。そして映画のラスト、戦いを終えて日常に戻ったノアをスカウトしようと接触してくるのが、人気アクションシリーズでも知られる国際機密部隊「G.I.ジョー」だ。
本作のプロデューサーを務めるロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラは『G.I.ジョー』シリーズも手掛けているが、この意外なクロスオーバー展開は、ケイプル・Jr監督のアイデアから生まれたという。
「あの展開は、僕がスタジオとロレンツォに持ちかけたアイデアです。最初の脚本を受け取った時、僕はノアのキャラクターをもっと色付けしたいと考えました。彼は病弱な弟の面倒を見ながら仕事を探している元軍人。だから軍隊を登場させることもできるけど、もっと大きな何かが必要だなって感じたんです。(過去シリーズに登場する政府の秘密機関)セクター7を登場させようとも考えましたが、それでも不十分だと感じていた。その時に、ちょっと待てよ『G.I.ジョー』と『トランスフォーマー』がクロスオーバーするコミックがあったじゃないか!」と思いあたったんです。
あまりに壮大な展開なだけに、スタジオに許可を取ろうとロレンツォに相談したというケイプル・Jr監督。しかしロレンツォからの返答は意外なものだったという。
「ロレンツォに相談した時、彼の反応は『そいつはどデカいアイデアだ』って感じでしたが、このアイデアをスタジオに認めさせる手助けをしてくれました。まず、スタジオにOKか確認してくれないか尋ねたら『いや、まず脚本に書いてしまうんだ。それでスタジオの反応を見よう』って言われたんです(笑)。アイデアの段階で伝えると、あまりに壮大すぎて簡単にノーと言われてしまう。だが脚本に書いてしまって、キャラクターのジャーニーを体感させた後のサプライズ展開なら別だってね。だから、何も知らないスタジオの重役たちに脚本を送りました。読み終わった彼らから、僕とロレンツォに『一体どうなってる!? こいつはクレイジーなアイデアだ』って電話があって、やらせてくれました(笑)」
今後、新たなシリーズの誕生を期待させる展開となったが、ケイプル・Jr監督は「僕としては『トランスフォーマー』シリーズの続編という形で、G.I.ジョーの要素を絡めた新作を作りたいですね。ユニクロンの件もまだ片付いていませんから」と、あくまで『トランスフォーマー』シリーズにこだわる姿勢。続編に思いを馳せながら「個人的にはスタースクリームが大好きなんです。『ビーストウォーズメタルス』に登場したデプスチャージもいいし、エージェントラヴィッジも出したいかも。ショックウェーブのように、今までしっかり描ききれなかったキャラも登場させたい。あと何と言ってもメガトロン。彼らのことを描きたいので、やはり『トランスフォーマー』の続編を手掛けたいと考えています」と語っている。(編集部・入倉功一)