借金返済、母の介護…磯村勇斗&福山翔大が兄弟役!内山拓也監督『若き見知らぬ者たち』公開決定
『佐々木、イン、マイマイン』(2020)で注目を浴びた内山拓也監督の商業長編デビュー作となる『若き見知らぬ者たち』が14日にクランクインし、2024年に公開されることが発表された。亡くなった父の借金返済、難病を患う母の介護をしながら暮らす兄弟の物語で、昼は工事現場、夜はカラオケバーで働く兄に磯村勇斗。総合格闘技の選手として日々練習に明け暮れる弟に福山翔大がふんする。内山監督が自ら執筆したオリジナルストーリーで、フランス、韓国、香港、日本の4つの国と地域での共同製作となる。
【動画】実際の障害者殺傷事件をモチーフにした新作で難役に挑む磯村
重くのしかかる家族の問題と自身の人生とのはざまでもがき苦しみながらも、恋人との小さな幸せを掴みたいと考えていた風間彩人(磯村)。しかし、彩人の親友の結婚を祝う宴会の夜、彼らのささやかな日常は思いもよらない暴力によって奪われてしまう。
主人公・彩人を演じる磯村は今年すでに5本の映画が公開され、今後も新作『月』『正欲』の公開を控えている。磯村は主演を務めるにあたり「今回はタイトルにもあるように、同世代の若いキャスト・スタッフさん達が多く、みんなで一緒に作品を創り上げていく現場になりそうなので、今から撮影が楽しみです。既に、内山監督のオリジナルな発想と、仲間を大切にする想いを、撮影前からひしひしと感じています。皆さんのお力をお借りしながら、この作品が最後まで完走できるよう自分自身も向き合い、育んでいきます」と撮影に意気込みを語っている。
弟の壮平を演じるのは、「Dr.チョコレート」「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ/流血鬼 前後編」「それでも結婚したいと、ヤツらが言った。」などドラマ出演が相次ぐ福山翔大。総合格闘技の選手役とあって、昨年から1年にわたってトレーニングに励んでいるという。「何が何でも、この物語を届けたい。お話をいただいた時に、そう感じました。本作が描く、突きつけられる死生観に何度台本を読んでも、うなだれ、立ち上がりたくなりました。僕が演じる壮平は、総合格闘技の選手ということで昨年から約1年間、様々な方のサポートのもとジムに通い、トレーニングしてきました。日々の食事が変わり、過ごし方が変わり、生活そのものが一変しました。その全てを懸けられる作品に出逢えた喜びと情熱を胸に、最後まで演じ抜きたいと思っています。本作の生みの親である内山拓也監督、兄の彩人役を演じられる磯村勇斗さんをはじめ、素晴らしいキャスト、スタッフのみなさまと世界に届く熱を生み出せればと思います。宜しくお願いいたします」
原案・脚本・監督を務める内山は、本作を“名もなき戦士の物語”と表し、以下のようにコメントを寄せている。「脚本は、2016年のPFF で『ヴァニタス』の上映が終わった後に描き始めました。この7年間は、ころころと変化する天気のように、灼熱の太陽にさらされ、雨は激しく降り注ぎ、時に嵐が巻き起こる、ついていくだけでもやっとな毎日でした。それでも、どんなに時代が移り変わっても変わることのない核が、この企画にはずっとありました。本作は、わたし自身と同じような、名もなき戦士の物語です。わたしたちはずっと、常に若き見知らぬ者たちです。皆さまにお届けできる日を想像しながら、大切に撮影していきます」(編集部・石井百合子)