リナ・サワヤマ、『ジョン・ウィック』アキラ役を一度断っていた
キアヌ・リーヴス主演の映画『ジョン・ウィック』シリーズ第4弾『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(全国公開中)で一際存在感を放つのが、本作でスクリーンデビューを果たしたアキラ役のリナ・サワヤマだ。日本出身のシンガー・ソングライターとして知られ、初映画で本格アクションに挑戦したサワヤマだが、当初は「映画はやらない」と出演を一度断っていたという。監督のチャド・スタエルスキが Entertainment Weekly に明かした。
ロンドンを拠点に活動するサワヤマは、2020年発売のデビューアルバム「SAWAYAMA」が英国最大の音楽賞ブリット・アワードのライジング・スター賞にノミネートされるなど、アーティストとしての才能を高く評価されている。『ジョン・ウィック:コンセクエンス』では、大阪コンチネンタル・ホテルのコンシェルジュで支配人シマヅ(真田広之)の娘アキラを演じており、劇中では弓矢を使った派手なアクションを披露している。
スタエルスキ監督は、同サイトのインタビューでサワヤマとの電話でのやり取りを振り返っている。「私が『ジョン・ウィック』の監督ですと自己紹介したら、彼女は『その映画、好きです』と返してくれました」と最初はいい流れだったそうだが、監督が「よかった。それじゃ、その映画に出てみない?」と聞いたところ、サワヤマは沈黙してしまい、少し気まずい時間が流れたという。「彼女は『映画はやらない。演技もアクションもしたことがない』と返答しました」
一度断られたものの、サワヤマの才能を高く評価するスタエルスキ監督は彼女を説得し、「ベルリンまで会いに来てくれないか?」とお願いしたという。その後、ロンドンからベルリンへ飛んだサワヤマは、スタエルスキ監督、主演のキアヌ、映画のスタントチームを交えてのミーティングに参加した。
「彼女はダンスやパフォーマンスの経験が豊富だから、マインドセットや記憶力が素晴らしい。自然に演技できる才能もあり、自分の思いを届けるカリスマ性も兼ね備えている」とスタエルスキ監督。オフィスでのミーティングを終えたその日の夜、監督はサワヤマに「挑戦してみる?」と質問を投げかけると、彼女は「YES」と返答。その後、約4~5週間かけてスタントチームとのトレーニングに臨み、俊敏性あるアキラが誕生した。(編集部・倉本拓弥)