寺尾聰、スタジオポノック『屋根裏のラジャー』で声優初挑戦 『メアリ』杉咲花も参加
『メアリと魔女の花』(2017)のスタジオポノック最新作『屋根裏のラジャー』に、寺尾聰と杉咲花が声優として参加することが発表された。
『屋根裏のラジャー』は、イギリスの詩人・作家、A・F・ハロルドによる児童文学を原作に、誰にも見えない少年・ラジャーと、想像から生まれたイマジナリーフレンドたちによる、現実と想像が交錯する世界を舞台にした大冒険を描く長編アニメーション。『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』など、多くのスタジオジブリ作品に携わってきた百瀬義行が監督を務める
アニメーション映画への参加は本作が初となった寺尾は「アニメーションの中のキャラクターに命を与えられるかどうかとても責任重大で、難しくて怖がってこれまでアフレコのお仕事は一切やってこなかった」と告白。しかし、今作では物語にほれ込みオファーを快諾。劇中で重要な役割を果たすキャラクターとして、イマジナリの老犬に命を吹き込んだ。
そして、『メアリと魔女の花』で主人公メアリを演じた杉咲は、約7年ぶりにポノック作品に参加。謎に包まれたオーロラの声を担当しており「参加することができて嬉しかったですし、一人の観客としてもとても楽しみです」とコメントしている。
そのほか、声の出演者として、主人公・ラジャー役の寺田心をはじめ、ラジャーを生み出した少女・アマンダ役に鈴木梨央、アマンダの母・リジー役に安藤サクラ、イマジナリの少女・エミリ役に仲里依紗、猫のジンザン役に山田孝之、リジーの母・ダウンビートおばあちゃん役に高畑淳子、謎の男・ミスターバンティング役にイッセー尾形らが集結する。
寺尾聰、杉咲花、西村義明プロデューサーのコメント全文は以下の通り。(編集部・入倉功一)
映画『屋根裏のラジャー』は12月15日より全国公開
寺尾聰/老犬役
アニメーションに声を当てるということが、俳優人生で初めての経験でした。
自分の声を出したときにそのキャラクターに一体化しているかどうか、アニメーションの中のキャラクターに命を与えられるかどうかとても責任重大で、難しくて怖がってこれまでアフレコのお仕事を一切やってこなかったのですが、今回オファーをいただいて、西村プロデューサーからいただいた映画の資料を拝見したとき、凄く素敵な話で引き込まれるものがあり、やってみたいと素直に思いお引き受けしました。
初めての仕事でしたが百瀬監督や西村プロデューサーなどベテランの方たちから教わることが沢山あると思い、安心して寄りかからせて頂きながら、とても良い温度感を貰ってアフレコさせていただきました。
後は映画をご覧になって頂く皆さまが、楽しんで喜んで帰ってくれるかなと、ワクワクして期待しています。
杉咲花/オーロラ役
大胆さと線の細さのどちらもを心に、まだ行ったことのない魅力的な惑星のなかへ、えいやっと踏み出していくような時間でした。
参加することができて嬉しかったですし、一人の観客としてもとても楽しみです。
西村義明プロデューサー
ラフな格好でスタジオに入り、「うまくできるかな、俺。ま、やってみるよ」と微笑みながらアフレコブースに入っていった寺尾聰さんでしたが、その第一声が発せられた瞬間、スタジオ内が静まり返りました。そこにいた全スタッフが息を飲む、素晴らしい声の芝居。寺尾さんの声は、この映画に隠されたもう一つの物語を浮き彫りにしていきます。
杉咲花さんは、『思い出のマーニー』では第三のヒロイン・彩香を、『メアリと魔女の花』ではヒロイン・メアリ役を演じていただきました。日本映画界で唯一無二の存在感を有した俳優である杉咲さんに、この映画で最も特殊なオーロラ役をお預けしたかった。彼女の声が発せられた時、映画は予想外の展開に引き込まれていきます。想像の友だち《イマジナリ》の人生を感じさせる、日本を代表する俳優・声優陣の素晴らしい声の演技に、ぜひご期待ください。