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北野武監督、次回作を構想中!テーマは「暴力映画における笑い」

『首』に続く次回作は新解釈パロディー!? - 北野武監督
『首』に続く次回作は新解釈パロディー!? - 北野武監督

 北野武監督が15日、東京・日本外国特派員協会で開催された記者会見に出席し、最新作『』(11月23日全国公開)に続く次回作の構想を明かした。

【画像】全員ヤバすぎ…最新作『首』キャラクタービジュアル

 北野監督にとって6年ぶりの新作となる『首』は、自身の小説をもとに監督・脚本・編集を務め、本能寺の変を描いた時代劇。自身も羽柴秀吉として出演している。

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 北野監督は外国人の記者から「暴力的なキャラクターからユーモアあふれる人物まで、どうやって切り替えているのか?」と問われると、「シリアスなこととお笑いというのは表裏一体。お笑いというのは、悪魔だと思っている」と持論を展開する。

 さらに、「チャールズ・チャップリンの言葉ではないですが、ホームレスがバナナを踏んで転んでもかわいそうと思う人が多いけれど、総理大臣など地位のある人間がバナナを踏んで転んだら、笑いが発生する。暴力映画もそうで、シリアスなシーンを撮ると、そこに笑いの要素が忍び寄ってくる。フィルムでは流さないけれど、シリアスなシーンほど現場では大笑いすることがいっぱいある」と続けた。

 そんなトークを展開した北野監督は「今度作ろうと思っている映画は、暴力映画における笑いというテーマで製作に入っています」と次回作について言及する。具体的な内容について問われると、「パロディー」とキーワードとして挙げ、「パロディーというと『風と共に去りぬ』『ローマの休日』など有名な映画をもとにしているものが多い。自分が考えたパロディーは、時間の半分をギャング映画や暴力映画にして、残り半分は同じキャスティングとストーリーでパロディーにする。新しいパロディーの解釈です」と説明する。

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 映画に対する熱意はまだまだ燃え盛っているようで、「日本はバブルの時代、80年代に反社会的なグループや芸能界が入り乱れて、いろいろなことがあった。いまそんな時代の台本を作っている。映画にはいろいろな可能性があるので、ひらめいたものをメモして、いつか実現させようと努力しています」と語っていた。

 昨今、芸能界ではさまざまな事柄が起こっている。北野監督は「映画業界は、監督、助監督の関係や、技術さんの徒弟制度など、まだまだ怒ったり怒鳴ったりする世界だけれど、インターネットの世界がこれだけ大きくなってくると、ソフトが足りなくなる。怒ってばかりいると、みんな辞めちゃうので、だんだんとそういう上下関係はなくなってきているのでは」と分析する。

 続けて、「メディアと大手のプロダクションとの癒着は、昔から目に余るものがある。そんな世界で自分はよくぞここまでやってこられたという安心感はありますが、今後、そういう闇がどうやって取り除かれていくのか、興味はあります」と未来に目を向けていた。(磯部正和)

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