西川貴教「ガンダムSEED」主題歌続投に感無量 SEEDファンは同胞「粘り強く戦ってきた」
歌手の西川貴教(T.M.Revolution)が19日、文京シビックホールで行われたアニメ「機動戦士ガンダムSEED」シリーズのイベント「機動戦士ガンダムSEED FESTIVAL~CONNECT あの時代(とき)を超えて~」に出席。テレビシリーズに引き続き、劇場版『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』の主題歌を担当することになった西川は、完全新作への思いや、小室哲哉とコラボレーションする楽曲について語った。イベントには、劇場版メインキャストの保志総一朗、田中理恵、石田彰、鈴村健一、下野紘、西川と同じ歴代主題歌アーティストの玉置成実も来場した。
【動画】主題歌「FREEDOM」流れる!『ガンダムSEED FREEDOM』第4弾PV
西川は、イベントのオープニングで「INVOKE -インヴォーク-」(「ガンダムSEED」第1クールOP)を、中盤で「ignited -イグナイテッド-」(「ガンダムSEED DESTINY」第1クールOP)と「Meteor-ミーティア-」(「ガンダムSEED」挿入歌)の計3曲を披露。ところどころで「アニキ」コールが飛び交う会場内では、ファンが拳を振りあげるなど大盛り上がりとなった。
熱狂的な「SEED」ファンの前で改めて楽曲を披露できたこと、待望の新作が公開されようとしているという事実に、西川は「本当にここまで皆さんと粘り強く戦ってまいりましたね。ここにいるのはファンの皆さんではなく、われわれの同胞だと思っております! 強く願い、祈り続けたその思いが、まさに20年の年をこえて……」と語る言葉は次第に熱を帯びてくる。
そして「本当にこの瞬間が来るなんて、夢にも思いませんでした。途中で何度もくじけそうになることもありました」と切り出すと、「うそつき呼ばわりされたり、『劇場版ができるなんて、お前しか思ってないんじゃないか』『忘れろ。新しいのがどんどんできているから』『そろそろバンダイやサンライズにひざを折って、新しい作品をやらせてくださいと言いなさい』とか、何度言われたかわかりません!」と演説調になってきた西川のコメントに観客も大笑い。
「しかし! 待ち続けてまいりました!」と西川にあおられた観客に「ウォーッ」と拍手と共に大喝采。その様子にあらためてフーッと息を整えて、落ちついたトーンとなった西川は、「こういう状況で作品が観れてうれしいです。いちファンとして、皆さんと同じ気持ちです」とその思いのすべてを語り尽くした。
劇場版の主題歌は、小室哲哉がプロデュースした新曲「FREEDOM」。くしくも『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』で、小室率いる TM NETWORK が主題歌を担当していたが、そのことを踏まえて小室からは「ガンダムに楽曲を提供させていただいてから時を超えて35年がたち、『SEED』の主題歌をつくらせていただきました。ぼくにとっては奇跡と言えます。地球を危惧するあらゆる事象の中で、ガンダムは光です。渾身の力で制作に臨みました。西川君とははじめてのタッグですが、期待通りの歌唱力に圧倒されています。劇場公開をぜひお楽しみに」とコメントが寄せられた。
西川も「たぶん小室さん自身も驚かれたと思うんです。突然のオファーになったので。僕自身もいろいろ考えました。この作品を完結させるにあたり、どんな楽曲がふさわしいのか、いろいろ考えていました。そんな中、少し前になるのですが、ガンダムの40周年イベントがあって。これまでの楽曲を聴かせていただく中で、いろんな時代を紡いできた、いろんな楽曲があって。ある意味では、僕なりの時代を紡ぐ楽曲をお届けできたらと思い、小室さんにどうしてもお願いしたいということで、この形になりました」と主題歌に対する思いを語っていた。(取材・文:壬生智裕)
『機動戦士ガンダム SEED FREEDOM』は2024年1月26日全国公開