タイカ・ワイティティ、マーベル映画に興味なかった…『ソー』監督を引き受けたのは「お金のため」
映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)を監督したタイカ・ワイティティは、もともとマーベル映画に興味がなく、お金を稼ぐために同作を引き受けたという。ポッドキャスト番組「SmartLess」で明かした。
俳優としてもキャリアを築くワイティティは、『マイティ・ソー』を手がけるまでは監督としてもほぼ無名だった。同作をはじめとするマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)には「興味がなかった」とワイティティ。監督としてのキャリアは考えていなかったが、経済面に余裕がなく、2人目の子供が誕生した時期でもあったことから「子供たちを養うために、絶好の機会だと思った」とマーベルからのオファーを承諾し、『バトルロイヤル』の監督に就任したという。
ソーは当時、マーベル作品の中でも人気が低いキャラクターだったとワイティティは指摘する。「子供の頃、『ソー』のコミックなんて読んだことなかった。手にとっても『これは違うな』と読まなかった。(監督に決まってからは)リサーチもしたし、『ソー』のコミックも読んでみた。それでも、このキャラクターには困惑しているよ」
ワイティティ独自の世界観とコメディーセンスがさく裂した『バトルロイヤル』は、結果的に全世界興行収入8億5,530万1,806ドル(約1,282億円)を稼ぐ大ヒットを記録。賛否両論あった続編『ソー:ラブ&サンダー』(2022)も、世界興収7億6,092万8,081ドル(約1,141億円)と前作とほぼ同等の成績を収めた。(数字は Box Office Mojo 調べ、1ドル150円計算)
『マイティ・ソー』シリーズは第5弾の製作もうわさされているが、ワイティティは続投しない姿勢を見せている。今後ワイティティは、カズオ・イシグロの人気小説「クララとお日さま」の映画化や、自身が脚本を執筆する『スター・ウォーズ』新作映画など、自身が抱える新作プロジェクトに力を入れていく。(編集部・倉本拓弥)