黒田有「ブギウギ」出演に亡き母への思い「誰よりも喜んでくれる」
連続テレビ小説「ブギウギ」(NHK総合・月~土、午前8時~ほか)で、村山興業の東京支社長・坂口を演じている黒田有(メッセンジャー)。初めての朝ドラ出演が決まったときの気持ちや、撮影現場の雰囲気、自身の役柄や印象的なシーンについて明かした。
朝ドラ・109作目の「ブギウギ」は、「東京ブギウギ」などのヒット曲で知られる戦後の大スター、笠置シヅ子さんをモデルとしたオリジナル作品。大阪の小さな銭湯の看板娘から“ブギの女王”と呼ばれるスター歌手となっていくヒロイン・花田鈴子/福来スズ子(趣里)の波乱万丈な物語を描く。脚本は、足立紳と櫻井剛。
黒田が演じる坂口は、スズ子の最愛の人・村山愛助(水上恒司)の実家であり、日本有数の興行会社である村山興業の東京支社長。愛助の母で村山興業の社長であるトミ(小雪)から、愛助の東京での生活を面倒見るように言われており、叩き上げの強面だが、実は情にもろいというキャラクターだ。(清水一)
Q:「ブギウギ」に出演することが決まったときの気持ち
母が生前欠かさず朝ドラを見ていました。だから誰よりも「ブギウギ」の出演を喜んでくれるだろうと、ありがたく引き受けさせていただきました。母はこれまでのどの仕事よりも喜んでいると思います。
脚本家の足立紳さんとは公私共にご縁がありまして、坂口役はあてがきで書いてくださったと聞きました。僕がしゃべりやすいように書いてくれた感じがします。
Q:脚本や役柄の印象、演じていて印象的だったシーンなどは?
坂口は村山興業のたたき上げで、実力のみで東京支社長にまで出世した人。強面で厳しいと聞いていたのですが、話が進むにつれてどんどん地位も名誉もなくなっていきます(笑)。
坂口として“肝”だと思ったのは、スズ子への態度がコロッと変わるシーン。役者じゃないなりに精一杯やらせてもらいました。見ている方が「こういうおっさんいるよね」と思ってくださったらありがたいです。セリフで印象的なのは、よく出てくる「家族みたいなもん」という言葉。村山興業の社員と同じように、僕ら芸人も先輩後輩の縦のつながりや絆がすごく強いので、そういったことをセリフの中にちりばめていただけたのは一芸人としてうれしかったです。
Q:共演者の印象や撮影現場の雰囲気は?
僕は途中から撮影に参加したので、もうできあがっているチームワークの中に、転校生みたいな気持ちで入っていったんですが、皆さんにフォローしていただいて楽しくやらせてもらっています。愛助役の水上恒司さんが結構いじってきよるんすよ(笑)。でもそうやってコミュニケーションをとっていると、声の質やしゃべる間がわかってきて、セリフ覚えも全然違ってくるんですよね。そもそも僕はセリフ覚えがとても悪いので、本当に皆さんに迷惑をかけていますが、いい経験をさせていただいています。
Q:視聴者へのメッセージ
いまドラマは戦時中の物語ではありますが、「ブギウギ」はタイトルやポスターの雰囲気からも伝わるように、決して暗い話ではなく、人のつながりや家族愛をうまく表現されている作品ですので、そういうところを見ていただけたら、すごく面白いと思います。ぜひご覧ください!