『エクスペンダブルズ4』でシリーズ完結へ 「清々しいラスト」と監督が明言
シルヴェスター・スタローン、ジェイソン・ステイサムら往年のアクションスターが集結する人気シリーズ第4弾『エクスペンダブルズ ニューブラッド』を手がけたスコット・ウォー監督がリモートインタビューに応じ、本作がシリーズ完結編になることを示唆した。
【動画】新生消耗品軍団、誕生!『エクスペンダブルズ ニューブラッド』予告編
2010年に1作目が公開された『エクスペンダブルズ』は、スタローン演じるバーニー・ロス隊長が率いる“消耗品”軍団(=エクスペンダブルズ)の命がけの戦いを描いたアクションシリーズ。過去作では、アーノルド・シュワルツェネッガー、ブルース・ウィリス、ジェット・リー、メル・ギブソン、ハリソン・フォード、アントニオ・バンデラスらビッグネームが参戦し、夢の共演を果たした。
最新作『ニューブラッド』では、主役がバーニーからからリー・クリスマス(ステイサム)へとバトンタッチされ、新世代のエクスペンダブルズが誕生する。ウォー監督は「スライ(スタローンの愛称)にとってはもちろん、フランチャイズにとっても最後の『エクスペンダブルズ』になる」と完結を示唆すると、「だからこそ映画館で観てほしい。このメンバーは今回で見納めになる。とてもノスタルジックだ。清々しいラストになっていて、映画館を出たら自然と笑顔になるはずさ」と明言する。
『エクスペンダブルズ』の1作目が大好きなウォー監督は、本作で原点回帰を目指し、ハードコアなアクション路線に舵を切った。「スライやスタジオから電話がかかってきた時、最初にした質問が『またハードなR指定映画に戻せるかい?』だった(注:前作『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』は米国ではPG-13指定)。彼らは快く『もちろん』と答えてくれたよ」
「『エクスペンダブルズ』が他のR指定アクション映画と異なるのは、笑える要素が詰まっていること。シリアスになりすぎていないんだ。ただ悪党をやっつけるだけの作品も多い中で、このシリーズはユーモアも大切にしてきた。消耗品軍団をおもしろく描くことで、他のシリーズとの差別化ができているんだ」
また、過去作では大物俳優のカメオ出演も話題になったが、本作ではそれに縛られることなく、『エクスペンダブルズ』らしさを演出していったという。「よりストレートな作風で、アクション中心で見せたかった。カメオ出演で溢れてしまうと、逆に退屈してしまうからね。大物集結にこだわらず、物語にとって正しい方向に進んだよ」
バーニーやクリスマスと共に戦う次世代メンバーも注目の本作。中でもウォー監督は、バーニーに代わって消耗品軍団を率いることになる女性・ジーナを演じたミーガン・フォックスの才能を絶賛している。
「ミーガンはゴージャスで卓越した身体能力を持っている。『トランスフォーマー』でヒロインを演じた後、ミリタリー映画にたくさん出演していて、武器の扱いにも慣れている。トレーニングなんて必要なかったさ。私たちは彼女の魅力を最大限に引き出すためのアクションを考えて、クールに演じてもらったよ」
ウォー監督といえば、本作の前にジャッキー・チェンとジョン・シナが共演したアクション映画『プロジェクトX-トラクション』を手がけている。この二人が『エクスペンダブルズ』に加われば怖いもの無しだが、監督は「これが最後の『エクスペンダブルズ』だから、その選択肢はないかな……」と残念そうに語る。メインシリーズではなく、スピンオフの可能性を尋ねてみると「それはいいかもね!」とテンション高めに返答していた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
映画『エクスペンダブルズ ニューブラッド』は1月5日より全国公開