「光る君へ」道兼がヤバすぎる!玉置玲央の怪演話題
吉高由里子主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)の初回が7日に放送され、主人公・紫式部(まひろ)の人生を揺るがす人物・藤原道兼(ふじわらのみちかね)にふんした玉置玲央(38)の怪演に戦慄の声が上がった(※一部ネタバレあり)。
~以下、初回のネタバレを含みます~
大河ドラマ第63作となる本作は、平安中期に、のちに世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を生み出した紫式部(吉高由里子)の人生を描くストーリー。脚本を大河ドラマ「功名が辻」(2006)、ドラマ「セカンドバージン」(2010)などの大石静、語りを伊東敏恵アナウンサーが担当する。初回「約束の月」では、幼少期のまひろ(落井実結子)と藤原道長(三郎/木村皐誠)の運命的な出会い、そしてまひろの母・ちやは(国仲涼子)を巡る突然の悲劇が描かれた。
ちやはの事件を引き起こしたのが、藤原兼家(段田安則)の息子で道長の次兄である道兼。兄・道隆(井浦新)にすべてにおいてかなわず、その苛立ちの矛先は幼く弱い道長に向けられていた。道長に暴力をふるうことは日常茶飯事で、「身分の低き者を殴って私の心が収まればそれでよろしいと思います。身分の低き者はそのためにおるのではないですか」といった問題発言で温厚な母・時姫(三石琴乃)を激高させることも。早々から言動の数々が「ヤバすぎる」「情緒不安定すぎるのでは」と視聴者をドギマギさせていたが、決定打となったのがラスト10分の展開。苛立ちながら馬を走らせていた道兼が、道を急いでいたまひろと衝突しそうになるアクシデントがあり、その後の思いもよらぬ展開で視聴者を戦慄させた。
この一件ののち、「サイコパス」とも呼ばれる道兼を演じたのは、昨年のNHKドラマ「大奥」で蘭学者・青沼(村雨辰剛)の補佐を務める黒木役も記憶に新しい玉置玲央。劇団「柿喰う客」に所属し、スクリーンデビュー作『教誨師(きょうかいし)』(2019)の死刑囚役で第73回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞。2022年には同監督の映画『夜を走る』で準主役を担った。ドラマではNHK連続テレビ小説「おかえりモネ(2021・沢渡公平役)や、大石が脚本を務めたTBS金曜ドラマ「恋する母たち」(2020・蒲原繁樹役)などに出演。主演の吉高とは朝ドラ「花子とアン」(2014)や「風よ あらしよ」」(2022)などで作品を共にし、大河ドラマへの出演は「真田丸」(2016・織田信忠役)、「麒麟がくる」(2020・伊平次役)に続いて3作目となる。
道兼の返り血を浴び、にらみを利かせる姿はホラーじみており、「大奥」で演じた生真面目で義理堅いキャラクターとのギャップに驚愕する声もあった。(編集部・石井百合子)