高良健吾、10代から競った同世代と共演に感無量 「二人を見ると何かが見つかる」
俳優の高良健吾（36）が16日、都内で行われた映画『罪と悪』（2月2日公開）の完成披露舞台あいさつに登壇し、同世代の大東駿介（37）や石田卓也（36）との共演を感慨深げに振り返った。
本作は約20年ぶりに再会した春（高良健吾）、晃（大東駿介）、朔（石田卓也）の幼なじみ3人が、ある殺人事件をきっかけに陰惨な過去と向き合うさまを描くサスペンス。この日は高良、大東、石田のほか、本作のメガホンを取った齊藤勇起監督も登壇した。
一昨年の夏に撮影された本作について高良は「与えられた役に必死に取り組んできたんですけど、答えが見つからない時はこの二人の顔を見て答えを導き出せたりしました。二人を見ると何かが見つかったんです。そういう作品はなかなかないです。本当に感無量です」と話す。
3人は同世代で、MCから「3人でがっつり共演するのは初めてですよね？」と問われると、大東は「僕は石田くんとデビュー当時、約20年前に共演しました」、高良は「僕は卓ちゃんと10代の頃に……」、大東は「あの頃はがむしゃらに戦っていたよね」と若かりし日を回顧。高良は「3人で揃ってこうして一つの作品を作るとなった時は正直嬉しかったです。10代の時から競ってきたんで、こうしてまたやれるとなって、現場で顔をあわせると信頼感が違いました」としみじみ。
大東も「この映画は20年の時を経て3人が再会する話。まさに僕らもそう。石田くんも長いこと会っていなかったし、嬉しかった」と話すと、石田も「10代から今まで会っていないというのは逆に（この作品では）良かったかもしれないなって思います。台本に書かれていないものがたくさん出てきた感じでした」と同調し、「（この映画に必要な）幼なじみの3人という雰囲気も本読みの時間には出せていたと思う」とも。
撮影では福井ロケが印象的だったようで、石田は高良と一緒に現地を散歩したことなどを回顧。高良も「一緒に散歩をしながら10代の時も遊んだよね、卓ちゃんのバイクに乗ったよねって話をしました」と笑顔で応える。石田は高良の10代と現在の違いを聞かれると「優しくなりました」と言い、「見た目キリッとしているでしょ、ナイフみたいに。でも、実際はすごく優しくて、その優しさが増しているなと思いました」と続けた。
大東はこれに対して、石田の印象が昔と大きく変わったと横槍を入れる。「初めて会った時は、ドヤンキーでしたからびっくりしました。一番変わったよ」と突っ込むと、石田は照れ臭そうに「（農業を始めたりして）土を触っているからかな……。自分ではわからないけど、そうなんだと思います」と話していた。（取材・文：名鹿祥史）