『ゴールデンカムイ』山崎賢人、足の速さで“相棒”山田杏奈を圧倒
俳優の山崎賢人(※崎は「たつさき」)が19日、都内で行われた主演映画『ゴールデンカムイ』(公開中)の初日舞台あいさつに登壇し、共演の山田杏奈から「本当に素敵な座長」と座長ぶりを絶賛され、照れ笑いを浮かべる一幕があった。
野田サトルの累計発行部数2,700万部(2024年1月時点)を突破する同名コミックを実写化した本作は、明治末期の北海道を舞台に、“不死身の杉元”の異名をとる元陸軍兵・杉元佐一(山崎)とアイヌの少女・アシリパ(山田※リは小文字)が、莫大なアイヌの埋蔵金を巡り軍人や脱獄囚らとバトルを繰り広げるサバイバル・アクション。舞台挨拶にはアシリパ役の山田のほか眞栄田郷敦、矢本悠馬、工藤阿須加、柳俊太郎(※柳は木へんに夘)、大谷亮平、勝矢、玉木宏、舘ひろし、久保茂昭監督も登壇した。
主人公・杉元を演じた山崎は「プレッシャーはあったんですけど、それ以上にこの作品の面白さ、杉元のかっこよさ、優しさ、生命力の強さに魅力を感じて、気合いを入れていい映画ができればいいなと思いながら演じていました。やれることは全部やってみんなで最高の『ゴールデンカムイ』ができたなと思います。今日を迎えられて本当に嬉しいです」と感慨深げ。
過酷だったシーンを聞かれると「基本的にはマイナスの気温の中の撮影で寒かったんです」と北海道ロケを回顧し、「最初の二〇三高地の戦いの時、ワンカットで撮るんですけど、最後に『俺は不死身の杉元だ!』って言う場面があるんです。めちゃくちゃ動いた後にそれを言うので、声を出すのが大変で……」と知られざる苦労を吐露。「声もガサガサ、息切れしていて、スモークとかもあって、声が出にくい中、気合いで言ったセリフが杉元っぽいな、よかったなって思いました」とも言い、過酷ながらも撮影を「楽しかった」と笑顔で振り返り、充実の表情を浮かべた。
ヒグマに襲われた杉元を助けたことから、相棒として旅をすることになるアイヌの少女・アシリパを演じた山田とのシーンについて、山崎は「すごくいつもニコニコしていて柔らかい人柄で、何一つ文句言わず、朝スープを飲み、柔らかい雰囲気を崩さず現場にいてくれて最高の相棒だなと思いました」と絶賛。山田も「大変なシーンであったり、心情的に難しいシーンもたくさんあったと思うんですけど、日露戦争帰りの杉元の背中が、大変な現場をいくつも乗り越えてきた山崎さんの背中と重なりました。頼もしいなって思いました」と山崎の頼もしい座長ぶりを紹介。
山田は「さすがだなって思わされる部分もありつつ、みなさんを和やかに引っ張る感じもあり、本当に素敵な座長だなって思いました」と山崎を絶賛し、予想を上回る足の速さにも言及。「ご覧頂いた方はわかると思うんですけど、杉元とアシリパが雪原を駆け回るシーンがあったんです。アシリパはキャラクター的には先陣を切っていくタイプなんですけど、なかなか(山崎さんが)抜かせてくれなくて……。足が速いなと思いました」と圧倒された様子だった。(取材・文:名鹿祥史)