現代ホラーの名手ジェイソン・ブラム、『ゴジラ-1.0』を大絶賛「嫉妬するくらい素晴らしい」
現代ホラーの名手で知られる、ブラムハウス・プロダクションの創始者でありCEOのジェイソン・ブラムが初来日し、29日に都内で行われた映画『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』(2月9日公開)のスペシャルナイトイベントに出席。昨年観た最高の映画として『ゴジラ-1.0』を挙げ、「嫉妬するくらい素晴らしいです」と大絶賛した。イベントには、芸人のゆりやんレトリィバァも登壇した。
【動画】恐怖の夜間警備…実写版『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』本予告
『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』は、2014年に発表された同名ゲームを良質な低予算ホラーを製作するブラムハウスが実写映画化したホラー。廃虚化したレストランに放置された機械仕掛けのアニマトロニクスたちが夜になると動き出し、夜間警備員に襲いかかる。
ジェイソンは「みなさん、こんにちは。この場に立つことができて光栄です。日本に初めて来ました。到着以降、毎食お寿司をいただいています。本当に美味しいです」とにこやかにあいさつ。東京五輪の際に来日予定だったが、叶わなかったことも打ち明け「とてもワクワクしています」と声を弾ませた。また「日本の文化は力強く、大胆で特異性がある」と見解を示し、「この特別な独特の場所に来ることができて、作品を紹介することができてうれしく思います」と重ねて喜びの胸中を語った。
全世界累計興行収入2億8,800万ドルを突破し、同プロダクション制作作品で史上最高興行収入を記録している同作。ヒットの要因を尋ねられると、ジェイソンはまず「原作となったゲームのクリエイターであるスコット・カーソンが制作に深く携わってくれたことです。通常、ハリウッドでゲームを映画化する際、元のクリエイターはさておき、映画スタッフだけでいろいろやることが多い」と説明。そのため、「スコットが考えている映像を実現するために8年もかかりましたが、彼が思い描いたビジョンがスクリーンに映し出され、みなさんに届けられている」ことが大ヒットに繋がっていると返答した。
「影響を受けた日本のアニメやゲームは?」という質問も飛ぶと、ジェイソンは「わたしはアカデミーに関わっているから本当は言ってはいけないことで、アメリカに伝わらないことを願いますが……」と前置きし、「昨年観た映画の中で最高だったのは『ゴジラ-1.0』。嫉妬するくらい素晴らしいです」と、第96回アカデミー賞の視覚効果賞にノミネートされている同作を挙げる。続けて「わたしが憧れ、ブラムハウス作品でも毎回達成しようと試みている映画は、胸を打つ家族のドラマが物語の中心を担う作品」と明かし、「『ゴジラ-1.0』は男性と女性と子供の関係性が今まで見たことがないもので、とても惹き込まれました。『ゴジラ』は29本も映画が作られていて有名なキャラクターなのに、今作では信じられないほど新しく、恐ろしく感じました」とその魅力を興奮気味に吐露。さらに、メガホンを取った山崎貴監督に対して「将来、ぜひブラムハウスで作品を作っていただきたい」とラブコールを送った。
ホラー映画マニアのゆりやんは「アンジェリーナ・ジョリーと呼んで」と自己紹介し、ジェイソンを笑わせると「今までの憎しみとか、許さないと思った人を懲らしめるようなホラー映画を撮るのが夢」と打ち明け、ジェイソンから『パージ6』はどうですか」と提案される。次回作への出演をかけて、演技も披露することになると、ゆりやんは「シリアルキラーに追いかけられてクローゼットに隠れるが、気配を感じて後ろを振り返ったらシリアルキラーがいる」というシチュエーションで一人二役に挑戦。ラストはゆりやん得意の顔芸だったが、ジェイソンは大笑いで「『M3GAN/ミーガン』第2弾に出すよ。ミーガンの友人として」とノリノリだった。(錦怜那)