Netflix実写「地面師たち」綾野剛&豊川悦司の起用理由 大根仁監督「二人はイメージ通りだった」
8日、Netflixのラインナップ発表会イベント「Next on Netflix 2024」が都内で開催され、この日制作が発表されたNetflixシリーズ「地面師たち」の監督・脚本を務める大根仁がトークコーナーに出席。作品に込めた思いや、ダブル主演を務める綾野剛と豊川悦司のキャスティング秘話を明かした。イベントには、賀来賢人がエグゼクティブ・プロデューサー兼主演として参加したNetflixシリーズ「忍びの家 House of Ninjas」のデイヴ・ボイル監督も参加した。
【動画】Netflix、2024年の実写注目作!ラインナップ映像
新庄耕の傑作小説を原作とする「地面師たち」は、不動産売買を餌に巨額の金を騙し取る詐欺師集団「地面師」による前代未聞の事件を描くクライム・サスペンス。綾野が地面師詐欺の道に踏み込む男・辻本拓海役、豊川が巨額詐欺を率いる大物地面師・ハリソン山中役を務める。
大根監督は「新庄先生が書かれた原作小説は、実際に起きた事件をモチーフにしているのですが、その事件が起きた土地が僕にとって馴染みが深かったので、なんらかの形でフィクション映像にしたいと思っていたんです」と作品に興味を持ったきっかけを明かすと、「自分で出版社に連絡して、映像化の権利を問い合わせて、エントリーさせてもらったんです」と語る。
映像化の権利許諾をとった際、大根監督は「この企画はNetflixさんが合っていると思った」と企画書を持ち込んだそうで、「ただ地面師詐欺というのは、いわゆる部屋の中で行われるものなので、映像的に地味になってしまうのかな」という不安があったという。
しかし、一方で「(詐欺を)仕掛ける側の心理的なアクション」は非常に面白い題材であり「その心理描写を、どうやって映像的に表現するのかを意識しました」と演出のビジョンを明かす。さらに「原作では騙される側が掘り起こされていなかったので、そこは脚本にしっかりと起こしました」とポイントを挙げていた。
また、綾野と豊川のキャスティングについて「僕は原作モノを脚色して執筆する際、メインの役者さんが決まっていないとなかなかイメージが湧かない。地面師のリーダーと参謀の二人はイメージ通りだった。綾野くんは今回初めてでしたが、存在はもちろん知っていました。若い頃からオーラがありましたが、キャリアを重ねるごとに喜怒哀楽の先の心情を表現するようになった」と説明する。
豊川については、「原作の新庄先生が作った悪役は、怪物感やモンスター感がありつつインテリジェンス。そんな魅力的なキャラクターは豊川さんしかいないと思った」と起用理由を明かしていた。
「忍びの家 House of Ninjas」の監督を務めたデイヴは、エグゼクティブ・プロデューサー兼主演を務めた賀来との仕事について「めちゃくちゃ楽しかった。僕と好みが似ていて、最初に会ったときから昔からの友達のような気がしていました」と語ると、「俳優としてはもちろんですが、ストーリーテリングも素晴らしい。彼はセリフではなく、出来るだけ絵で見せようとしていて、自分のセリフも削るぐらい。賀来さんに限らず、キャスト&スタッフは皆さん素晴らしいチームでした」と絶賛していた。(磯部正和)
Netflixシリーズ「忍びの家 House of Ninjas」2月15日(木)Netflixにて世界独占配信
Netflixシリーズ「地面師たち」2024年Netflixにて世界独占配信