「ウルトラマンブレーザー」最終話&劇場版は同時撮影 ゲント隊長・蕨野友也「心情ボロボロ」状態で乗り切る
特撮ドラマ「ウルトラマンブレーザー」主演の蕨野友也が7日、グランドシネマサンシャイン 池袋で行われた『ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突』のプレミア上映会に出席。作品の舞台にもなった池袋でのイベントに、感慨深げな様子を見せた。この日は搗宮姫奈、内藤好美、梶原颯、伊藤祐輝、主題歌アーティストのきただにひろし、メガホンを取った田口清隆監督も参加した。
「ウルトラマンブレーザー」は、はるか遠くの天体「M421」からやってきたウルトラマンブレーザーと共鳴した特殊怪獣対応分遣隊「SKaRD」の隊長ヒルマ ゲント(蕨野)と、SKaRDメンバーたち活躍を描いた特撮ドラマ。テレビシリーズ後が舞台となる劇場版では、SKaRDとウルトラマンブレーザーが、不老不死を実現する物質によって誕生した大怪獣に立ち向かう。
1月20日にテレビシリーズが最終回を迎えたばかりということもあって、大勢の観客で超満員となったこの日。登壇した蕨野は「みんな久しぶり!」と力強く呼びかけると、舞台あいさつが池袋で行われたということに触れて「『ウルトラマンブレーザー』の始まりと終わりの地は、ここ池袋ということで、運命的なものを感じています。一番最初にブレーザーが現れたのも池袋ですし、今日も池袋の地に立つことができた」と感慨深げな様子を見せた。
また、アオベ エミ隊員役の搗宮が「皆さんに会えることを本当に楽しみにしていました。とうとう劇場版まできちゃったなと思います。この大きいスクリーンが一番だと思うので、よろしくお願いします」と語るなど、完成した劇場版が大画面で上映されることにSKaRD一同が感激の思いを述べた。
劇場版で印象深かったシーンについて、冒頭部分を挙げた蕨野は「実はあそこのシーンと同じ日に(テレビシリーズの)最終回をやっています。最終回の撮影が同時進行だったので、わたしの心情はボロボロの状態で現場は進んでいたんですけど、劇場版は劇場版でしっかりと気持ちを切り替えて。実は最終回の(ブレーザーがゲントに)『俺も行く』と言ったシーンもそこで撮ったんですけど、実は劇場版と同時進行でした。大事な思い出深いシーンですね」と振り返った。
また途中からは田口監督も合流。「劇場版っていろんなやり方があったと思うんですけど、今回はいわゆる正体バレもないし、テレビシリーズのちょっと大きい事件という形でわざとやってみました。ブレーザーって、SKaRDのみんなを見る作品になっていて。それは意図的にやっていたんですけど、実は劇場版の冒頭のあらすじでも、いわゆるテレビシリーズのあらすじというよりも、この5人がいかにしてひとつのチームになったか、という編集にしました」と劇場版への思いを語ると、「もっと言うと、これで初めて怪獣映画を観る人のことも考えて。テレビシリーズを観てなくてもわかるようにつくっています。実は僕自身が最終回になると寂しくて、つらくなってしまう最終回恐怖症なので。ブレーザーの先がいくらでもありそうだなという感じでつくりました」と付け加えた。
そしてこの日は「俺たちが、行く。」 の作品キャッチコピーに合わせて、本作のアジア舞台あいさつツアーとウルトラマンブレーザー劇場握手会が実施されることが発表された。東京、神奈川、埼玉、愛知、大阪、神戸、福岡、佐賀、熊本と各地の映画館だけでなく、インドネシアのジャカルタ、タイのバンコク、台湾の台北、そして香港の映画館を蕨野たちメンバーが訪れることになる。
イベント終了後には、地球人を仲間と認めたウルトラマンブレーザーが、満席のファンを「握手」でお見送りすることに。新型コロナウイルス感染拡大以降、実施を控えていたウルトラヒーローとの「握手会」の復活がアナウンスされると、会場は大喝采。しかも全世界に先がけて、この日の劇場の観客がいち早く握手会を行うこととなり、駆けつけたファンが大いに沸いた。帰り際、観客ひとりひとりとしっかりと握手をしたブレーザーの姿に、会場は終始大盛り上がりとなった。(取材・文:壬生智裕)
『ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突』は2月23日より全国公開