松村北斗、日頃の密かな思いやりを告白
SixTONESの松村北斗が10日、TOHOシネマズ日比谷で行われた映画『夜明けのすべて』（公開中）公開記念舞台あいさつに上白石萌音、りょう、光石研、三宅唱監督と共に登壇。映画の内容にちなみ「思いやり」について心掛けていることを聞かれた松村は「歩いているとき、前に段差があると後ろを歩いている人のために、大げさにつまずくようなしぐさを見せます」と独特の答えで場を盛り上げた。
本作は、実写映画化もされた『そして、バトンは渡された』などの原作者である瀬尾まいこの小説を、NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で夫婦役で共演した松村と上白石のダブル主演で実写化。月に一度、PMS（月経前症候群）でイライラが抑えられなくなる藤沢さん（上白石）と、パニック障害を抱える山添くん（松村）。同じ職場で働く二人が友達でも恋人でもない、同志のような関係を育んでいくさまを追う。映画『ケイコ 目を澄ませて』などの三唱監督がメガホンをとった。
他人を思いやり歩み寄ることの大切さを描いている本作にちなみ「思いやり」について心掛けていることを聞かれた松村は「自己満足だし、なにがって思うかもしれませんが……」と前置きすると「僕は歩いているとき、前に段差があると後ろを歩いている人のために、大げさにつまずくようなしぐさを見せます。普段グループで活動しているので、誰も怪我をしてほしくないじゃないですか」と語る。
そんな松村に上白石は「それは気がつかなかったかも」と反応すると、会場も松村のささやかに相手を思う優しさにほのぼのとした雰囲気に。松村が「いいんですよ。僕はシームレスにやっているんです」とあくまで強調していないことを告げると、上白石は「わたしが現場で転ばないでいられたのは、松村さんのおかげだったんですね」と発言し、会場を笑いで包み込んだ。
またこの日は、サプライズで三宅監督から松村と上白石に、これまでの撮影をねぎらった手紙が贈られた。三宅監督は二人の「本気」で取り組む姿勢を称賛。「二人が本気で居続けることを諦めないからこそ格好いい。お互いのコンビネーションが良く、相手を輝かせることで自分も、映画も輝かせる」と二人の俳優としての特性について触れる。
その手紙に松村は「ありがとうございます」としみじみ感謝。「映画はもちろん、現場での人間関係、時間の有意義さなど本気で素敵な方。監督が一番本気なのに、自分の努力を人の称賛のために使う優しさ。人として惚れています」と三宅監督との出会いに感謝した。（磯部正和）