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ベン・アフレックと元サヤのジェニファー・ロペス、10年ぶりの新アルバムと同名、歌って踊る映画を公開!

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仲良し夫婦! ベン・アフレックとジェニファー・ロペス『This Is Me… Now ディス・イズ・ミー… ナウ』プレミアにて
仲良し夫婦! ベン・アフレックとジェニファー・ロペス『This Is Me… Now ディス・イズ・ミー… ナウ』プレミアにて - Axelle / Bauer-Griffin / FilmMagic / GettyImages

 ジェニファー・ロペス通称、J.LO(ジェイロー)が2024年の2月16日に10年ぶりの新アルバム「This Is Me… Now」を発表した。さらに同日にはAmazon Primeにて主演を務めた映像作品『This Is Me… Now ディス・イズ・ミー… ナウ』も配信されている。J.LOがほぼ本人役で自身の半生を振り返り、精神世界でサイバーパンク的なことをしたり、星座を司る神様たちと交信したり、時空や世界を超えてJ.LOが真の愛を求めて彷徨う物語である。非常にスケールが大きい作品だ。そして2004年に離婚したベン・アフレックと、約20年越しの2022年に再婚したことが、この映画の大きなテーマにもなっている。いわゆる“元サヤに戻る”パターンはあるが、それにしても20年越しの再婚というのも珍しい。“やっぱり好きだった的な大恋愛”だ。ちなみに最初の交際時にベンアフに捧げる「Dear Ben」というド直球な曲を作っていたが、今回のアルバムには「Dear Ben, Pt II」が収録されている。気合いが違う。

 そんなJ. LOだが、過去には結婚するたびに“引き出物映画”を作る悪癖があった。最初にベンアフと付き合っていた頃に、自身とベンアフのW主演で『ジーリ』(2003年)というコメディに参加した。これがなかなか評価されない作品だった。彼女の映画をデビュー時から追っても特に辛い出来だ。そしてベンアフとの破局後の2004年には、歌手のマーク・アンソニーと再婚。すると今度はプロデューサーまで担当して、このマーク・アンソニーとW主演で『エル・カンタンテ』(2006年)という映画を作った。実在した大物サルサ歌手の伝記映画で、それなりに面白かったが、あくまでそれなり。結局マークとも2012年に離婚が成立した。引き出物にこんなことを言うのは失礼だし、と言うかご祝儀も何も出していないので文句を言える立場ではないが、「どうせ出すならもっとイイ物はないんですか?」という小市民的な疑問は拭い去れなかった。いや、結婚式の引き出物に何を期待するかは、人それぞれですが。

 などと思っていたら今回の『This Is Me… Now ディス・イズ・ミー… ナウ』の登場である。いわばJ.LOの引き出物映画の第三弾だ。「また悪癖が出たのでは?」と心配になったが、これは取り越し苦労に終わった。まず尺は60分程度と短い。そして最初に書いた通り現実・精神世界・星座の神様の謎世界を舞台に、J.LOが経験した大恋愛の心模様を描いているのだが、訴えたいことがシンプルなうえ基本J.LOが歌って踊りまくるので、退屈せずにサクサク観られる。これまでの引き出物映画は全て劇映画だったが、今回はJ.LOのライブショーだ。これは大英断であり、同時に彼女の歌手としての絶対的な自信がなせる業だろう。ちなみに途中で謎の神様たちの会話パートがあるが、演じているのは各界の著名人、ポスト・マローンやファット・ジョー、ジェーン・フォンダなど、豪華キャストなので何となくつい見てしまうし、お祭り感もしっかりある。何より彼女の最大の武器である歌って踊れる才能を存分に発揮している点、そして歌って踊るJ.LOに集中して観られる構成が嬉しい。これぞまさに需要と供給の合致、理想的な引き出物映画である。そして肝心のお相手ベンアフの使い方も……これは見てのお楽しみと書いておこう。ひとつだけ書くとしたら、これまでと一味違う使い方をしており、非常に良い場所に配置したなと素直に感心した。

 いろいろあったが20年越しの大恋愛を終えて、遂に理想の引き出物映画をものにしたJ.LO。新譜も出し、映画の新作も次々に決まっている。今後も彼女の活躍に期待して、注視していきたい。(加藤よしき)

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