「SHOGUN 将軍」は間違ったことをしていない アンナ・サワイ、真田広之に全幅の信頼「全てにおいて150パーセント」
国内外で高い評価を獲得している、真田広之主演&プロデュースのハリウッド制作ドラマ「SHOGUN 将軍」。劇中で真田と共に存在感を放つのが、謎多き女性・戸田鞠子役のアンナ・サワイだ。ハリウッド大作に引っ張りだこのアンナが日本でインタビューに応じ、レジェンド俳優との共演、芝居に対する向き合い方について語った。
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ニュージーランド生まれ・東京育ちのアンナは、Netflixオリジナルシリーズ「Giri / Haji」やApple TV+配信の「Pachinko パチンコ」に出演したほか、大ヒットカーアクション映画『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』では物語のキーマンとなる女性・エル役に抜てき。直近では、『ゴジラ』初の実写ドラマ「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」でメインキャストの一人に名を連ねるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍している。
「モナーク」での日系アメリカ人に続き、本作で日本人女性を演じたアンナ。「今回の作品においては、日本人の歴史や文化、日本人としてのルーツが忠実に描かれているので、日本人として恥ずかしくないものを見せられるんじゃないかと思います」と自信をのぞかせる。
日本から時代劇のプロが数多く参加したことで、「SHOGUN 将軍」では徹底的な時代考証による、誇張表現なしの日本が描写されている。「真田さんがリードしてくださり、日本人クルーもたくさんバンクーバーの撮影現場にいてくださったので、『間違ったことをしていない』と胸を張ることができました」と真田やスタッフに絶大な信頼を寄せている。
真田は誰よりも早く現場入りし、撮影前にセットや小道具を細かく確認するなど、プロデューサーとしても奮闘した。アンナの目には、真田の姿はどのように映っていたのか?
「真田さんは、全てにおいて150パーセントなんです。役者&プロデューサーとして常に全力を注ぎ込んでいて、役衣装でセリフを言う真田さんや、モニター越しで役者の演技を見守る真田さんからも、同等の集中力を感じました。みなさんにベストな作品を届けたいという気持ちが常にあったので、言葉ではうまく表現できませんが、もはやレジェンドです」
第3話では薙刀を使った殺陣にも挑戦。出演者は、撮影前にアクションのブートキャンプに参加し、基礎的な動きを頭に叩きつけており、アンナも薙刀の構え方から学ぶことになった。「当時の女性は着物を着ているので、膝をくっつけないといけません。薙刀で戦う時も、膝をくっつけたままなのか、その時だけは離していたのかなど、現場で相談しながら細かい所作まで気を配っていました」
役者として急成長中のアンナは、「SHOGUN 将軍」が「初めて自分が本当に誇りに思える作品」になったと語る。「人の考え方を変えたり、観終わった後もつい考えてしまう作品に初めて出会えました。これから、さらに心を揺さぶるような作品に出演したい。楽しい作品も魅力的ですが、何か意味があることは素敵だと思うんです。鞠子を演じた後、自分の宿命や務めとは何かを考えさせられる時間があったので、これからも意味のある役に挑戦していきたいです」
アンナは毎作品、役者としての壁を越えるために役と向き合っている。「人間は何歳になっても新しいことを学べるし、自分でリミットをかけずに、新たな一面を開拓していきたい気持ちが強いです。鞠子も自分の役目を少しずつ見つけていく人物なので、私自身もすごく影響されています」
現状の自分に満足せず、120パーセントで作品に打ち込む姿勢は「自分のパーソナリティーだと思います」と分析したアンナ。「幼少期から、やると決めたらどんどん突き進んでいっていました。お母さんからは『人がやってないことをやりたいんだったら、みんなが遊んでいる時間にちゃんと努力しなきゃいけないんだよ』とよく言われていました。ミュージカルのオーディションに落ちてすごく悔しかった時も、毎日練習して、翌年に受かったことがありました。努力をすれば必ず実るという経験を信じて、もっと成長していきたいです」とさらなる飛躍を誓った。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
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