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大河ドラマ「豊臣兄弟!」仲野太賀の起用理由は?兄・秀吉役の条件とは

満場一致で主演に抜てきされた仲野太賀。
満場一致で主演に抜てきされた仲野太賀。

 仲野太賀主演による2026年放送予定の大河ドラマ「豊臣兄弟!」の制作統括を務める松川博敬が、12日、渋谷のNHK放送センターで行われた会見で、制作決定の経緯や起用理由などについて語った。

大河ドラマ「豊臣兄弟!」主演決定!会見の様子

 大河ドラマ第65作となる本作が描くのは戦国時代のド真ん中。豊臣秀吉の補佐役となる豊臣秀長を主人公に、兄と強いきずなで天下統一という偉業を成し遂げた豊臣兄弟の奇跡を描き出す、夢と希望の下剋上サクセスストーリーとなる。今回、主人公の秀長を演じるのはテレビ、ドラマなどで幅広く活躍する仲野太賀。脚本を担当するのは「半沢直樹」「下町ロケット」「陸王」の八津弘幸が担当する。ご当地は、奈良県大和郡山市になるという。

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 「太閤記(たいこうき)」は少年マンガの原点と語る松川は「『太閤記』を現代によみがえらせ、“兄弟で一緒に成り上がる”というストーリーにして兄弟のきずなを描きたい」とコメントした。1996年の「秀吉」以来、大河ドラマで秀吉が主役になっていないこともあり、「やはり脇にまわるとおのずと悪役になることが多くて。もちろんそういう側面もあるんですけど、秀吉の『太閤記』というのは、史上まれに見るサクセスストーリー。そこを兄弟のきずなという目線で描くと、少年マンガのようになるのではないかと思いました」と語った。

 松川自身、幼少期に観た「独眼竜正宗」「武田信玄」といった大河ドラマが、歴史に興味を持つきっかけになったという。「自分が大河ドラマをやるとなった時に、その頃の自分を思い出したんです。そこから日本で一番有名な『太閤記』を題材に、小さいお子さんから、歴史のことをあまり知らなかったり、苦手だなと思ったりしている方にも楽しんでもらえる企画をやりたいということで、八津さんにお声がけしたのが出発点」と明かした。

 “秀長が長生きしていれば豊臣家の天下は安泰だった”とまで言われた秀長を描くにあたり、ドラマではどこまでを描くことになるのか。「秀長さんが亡くなるところがゴールかなと思っています。その後の、秀吉がひとりになって、孤独な暴君になっていくというのは、エピローグ的に描くかもしれないですが、取りあえずゴールはそこ。天下統一を見届けて亡くなるところかなと思っております」という。さらに「豊臣秀吉というのは本当にすごい、奇跡の人物だと思うんです。ひとりでやる仕事量じゃないような仕事を、一生かけてやった人だし、きっとその裏には秀長が相当な努力をしたのではないかと。ひょっとしたら豊臣秀吉の手柄ってふたりでやったんじゃないかと想像しています。兄弟が舞台裏でどんな会話をしたのか残っていないので、そこを想像しながらやっていきたいと思います」と語った。

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 本作の主演は、テレビ、映画と幅広く活躍する仲野が務めることとなった。このキャスティングについて、「まず豊臣兄弟をやろうという企画があがり、秀長を主人公にと決めた時に名前があがったわけですが、満場一致というか、仲野太賀しかいないなと。これは理屈というより、直感で決まりました」と説明。実は松川と仲野はちょっとした縁もあったようで、松川は「大賀さんとは本木雅弘さん主演の『流行感冒』という単発ドラマでご一緒したことがありましたので、人柄はそこでよく知っておりました。そして実はずいぶん昔に『風林火山』という大河ドラマの助監督をやっていたことがあり、その時に中学生くらいの太賀さんも出演されていたというご縁もありました」と振り返った。さらに「そして何より、仲野太賀さんはたくさんの映画に出られていて、いい作品には必ず出ている。そんな作品をよく拝見しておりました」と語るなど、仲野とのタッグに早くも期待を寄せている様子だった。

 企画ははじまったばかりということで、秀吉役の俳優も「とても重要な役になってきますので。これからしっかり吟味して選びたいと思います」と語る松川。キャスティングについて「何を優先するのかというと、仲野太賀さんとのコンビネーションが面白くなること。その点を一番重視したいと思います。秀吉のイメージといえばサル顔とか、カリスマ性とかいろいろあると思いますが、それよりはふたりが並んでいるときのワクワク感を優先したい」と明かした。(取材・文:壬生智裕)

大河ドラマ「豊臣兄弟!」は2026年1月より放送予定

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