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「光る君へ」の安倍晴明はビジネスマン!ユースケ・サンタマリア「かっこよくしようとは思っていない」

第11回よりユースケ・サンタマリア演じる安倍晴明
第11回よりユースケ・サンタマリア演じる安倍晴明 - (C)NHK

 吉高由里子主演の大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合・日曜午後8時~ほか)で陰陽師・安倍晴明を演じるユースケ・サンタマリア。本作では天皇や貴族の生活はもちろん、政局にも大きな影響を及ぼす人物として描かれるが、ユースケは「別にかっこよくしようとは思っていなくて、見ていて不思議な感じになると思います。“え! 陰陽師ってこんなだとは思わなかった”みたいな。そういうところを狙っているって感じかな…僕は」と従来とは異なる晴明像を語っている。

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 本作は大河ドラマ「功名が辻」(2006)、ドラマ「セカンドバージン」(2010)などの大石静が脚本を務め、平安中期に、のちに世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を生み出した紫式部(吉高由里子)の人生を描くストーリー。しかし、初回の冒頭に登場したのは主人公の紫式部ではなく晴明だったことが大きな反響を呼んだ。大内裏の陰陽寮で星空を眺めていた晴明は「紫微垣(しびえん)の天蓬の星(てんほうのほし)がいつになく強い光を放っている」と、都に凶事が起きる兆しを指摘。満天の星空にもかかわらず、彼が「雨が降るな」とつぶやくとその言葉通り雨が降り出す……という不思議な場面だった。その後は右大臣(現在は摂政)・藤原兼家(段田安則)の協力者として暗躍してきた。

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 ドラマの公式Xのインタビュー動画「君かたり」によると、ユースケは本作で描かれる晴明について「陰陽師って皆さんのイメージであるじゃないですか。今までさんざん、結構イケメンであったりとか歌舞伎やっている方とかね、そういう方がやってきて、悪霊を退散するみたいな、そういう陰陽師が多かったんですけど、それとはまったく違う、ビジネスマン安倍晴明みたいなところを今回やりたいということで」と従来とは異なる人物像であったことを説明。「要は生きていくために世渡り上手にやっていくみたいな。かといってそんなに小ずるいわけでもなくて、自分にそういう力があるとみんなにうそをついてやっているわけでもなくて、実際、夜中ずっと星を見ているんですよ。そして星を見て時勢を占ってそれをもとにいろんな人のところに行って、その人の今後を見たりとかそんな力もちょっとあった」とその背景に触れる。

 さらに、「あと安倍晴明ってみなさんが思っているより身分が低いんですよ。だからちょっとはい上がろうとしている」と掘り下げ、「もっともっと上に行きたいっていう向上心もありつつ、そういう今まで見たことのないような。だから別にかっこよくしようとは思っていなくて、見ていて不思議な感じになると思います。“え! 陰陽師ってこんなだとは思わなかった”みたいな。そういうところを狙っているって感じかな…僕は」と役へのアプローチを明かした。

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第11回より左から藤原道隆(井浦新)、藤原貴子(板谷由夏)、次男・阿古(森田美沓)、長男・伊周(三浦翔平)、長女・定子(中村たんぽぽ)

 兼家のもとでは「呪詛」の力も発揮して藤原家の繁栄に尽くしてきた晴明だが、彼の策によってついに兼家は孫である花山天皇(本郷奏多)を退位させることに成功。第11回では孫である一条天皇(高木波瑠)の即位式が執り行われた。また同エピソードでは晴明が兼家の息子・道隆(井浦新)の嫡男・伊周(三浦翔平)と長女・定子(中村たんぽぽ)と対面。兼家は晴明に「わしは摂政にまで登りつめた。これから先は道隆の世である。晴明、どうかよろしく頼む」と藤原家の今後を託していた。

 兼家との黒い癒着が描かれてきた晴明だが、兼家や藤原家に対してどんな感情を抱いているのか? ユースケは「実際は好きでもないんだけど内心は嫌いになれないみたいな、そういう感情だったんだと思います」と分析。「5月から撮影をやっていて、藤原家の方とばっかりなんですよ。ただやっぱり嫌な思いもさせられたりとか、あと何か自分でコントロールしようとしたりそういう中で結構楽しんでいるっていうセリフまであって。ただ単にビジネスとして利用しようとしているっていうだけでもなく、やっぱり藤原家っていうものに対してある種の感情というか愛情に近い何かを持っていて、でも藤原家がどんどん崩れていくこともわかっている。でもそれをどうすることもできない。そこはドライに見ているんだけど、ちょっとやっぱり思うところはあるみたいな、そんな感情ですよね」と晴明が藤原家に損得を超えた感情を抱いていると見ている。

 第11回では晴明がまだ幼い定子を凝視する場面もあったが、晴明には何かが見えたのか。今後の暗躍に期待が高まる。(編集部・石井百合子)

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