「B級映画の帝王」ロジャー・コーマンさん98歳で死去
『デス・レース2000年』(1975)、『リトル・ショップ・オブ・ホラーズ』(1960)など数々の低予算映画を生み出し、“B級映画の帝王”などとも呼ばれた映画監督・プロデューサーのロジャー・コーマンさんが、現地時間9日にカリフォルニア州サンタモニカの自宅で亡くなったとVarietyほか各メディアが報じた。98歳だった。
そのキャリアを通じて、数えきれないほどの低予算インディペンデント娯楽作を生み出し、マーティン・スコセッシ、ジェームズ・キャメロン、ジャック・ニコルソンなど、ハリウッドの一線で活躍する映画人を次々に輩出したコーマンさん。2009年には映画界への多大なる貢献が認められ、アカデミー賞名誉賞を受賞。2012年の第25回東京国際映画祭では、コンペティション国際審査委員長も務めた。
コーマンさんの親族は、その功績を振り返り「彼の映画は革命的にして偶像破壊的であり、時代の精神を捉えていました。人々にどのように記憶されたいかという質問に彼は『私はフィルムメイカーだった、ただそれだけのことだ』と答えたのです」と声明を発表している。(編集部・入倉功一)