大泉洋、主演映画試写で涙 妻役・菅野美穂に気付かれ「見られたくなかった…」
俳優の大泉洋が13日、都内で行われた映画『ディア・ファミリー』(6月14日公開)完成披露試写会に登壇。本作の試写を観た際に涙を流していたことが菅野美穂に明かされ、「泣くところを見られたくなかったんですけど、菅野さんには悟られていたみたいで……」と照れくさそうにしていた。
【画像】大泉洋、菅野美穂ら“ファミリー”の絆…完成披露上映後舞台挨拶
本作は、清武英利のノンフィクション小説「アトムの心臓『ディア・ファミリー』23年間の記録」を原作に、世界で17万人もの命を救ったIABP(大動脈内バルーンパンピング)バルーンカテーテルの誕生秘話を描く家族ドラマ。上映前、上映後の二度にわたって行われた舞台あいさつには大泉のほか共演者の菅野美穂、福本莉子、川栄李奈、新井美羽、上杉柊平、松村北斗、光石研、月川翔監督も登壇した。
余命宣告を受けた娘のため、人工心臓の開発に立ち上がる町工場の経営者・宣政を演じる大泉は、本作について「撮っている時から手応えのある作品でした」と振り返り、「なかなか自分が出る映画は客観的に観られないものですが、完成したものを観て胸が熱くなりました。改めて監督の手腕を感じました」と初の月川組に感銘を受けた様子。菅野が試写時の大泉の様子を「大泉さんは初めの方から涙を流されていた」と紹介すると、大泉は「泣くところを見られたくなかったんですけど、菅野さんには悟られていたみたいで……」と照れくさそうに返す。
宣政の妻を菅野、娘を福本、川栄、新井が演じているが、撮影中ずっと仲が良かったそう。川栄は「このファミリーは“お母さん”と“お父さん”が盛り上げてくれるので、“お二人についていけ”と思っていました」と和やかな現場を述懐。福本も「初日と思えないほどさっと輪の中に入れたのはお二人(大泉と菅野)のおかげだと思いました」と大泉や菅野の心遣いに感謝した。
一方、菅野は謙遜しつつ「(自分ではなく)それはお父さんのおかげよ。ね、“あなた”」と大泉を持ち上げ、「豊橋での撮影の時にみんなで大きな部屋で撮影の用意をしていたんですけど、大泉さんがちょこんと正座をして、福本さんと話しているのが印象的でした」と大泉の様子を振り返る。そんな菅野について、川栄は「(福本が)弱っていく中、菅野さんが段取りの時から涙を流していてすごく印象的でした」と話した。
人工心臓の研究を続ける医科大学の教授を演じる光石は、「昔から(大泉と)友達だったんですけど、まさか大泉洋で泣かされるとは思っていなかった」と大泉を絶賛。大泉は「メールをもらったんです。大泉洋で泣いたって。『私の背中を追っていたあの青年が……』って書いてあってね。僕、彼の背中を追ったことは一度もないんですけど」と“大泉節”で会場を笑わせていた。(取材・文:名鹿祥史)