石原さとみが『ミッシング』撮影現場でショックを受けたこととは?
俳優の石原さとみが6日、新宿ピカデリーで行われた映画『ミッシング』(公開中)ティーチイン付き上映会に、森優作、細川岳、吉田恵輔監督(※吉は「つちよし」)と共に登壇。弟役の森に行わせてしまった、撮影現場での行動にショックを受けたことを明かした。
本作は、映画『空白』や『犬猿』などを手掛けた吉田監督がオリジナル脚本で紡いだ人間物語。石原は、幼い娘が突然失踪してしまったことで、娘を取り戻すために、なりふり構わずに行動をする母親・沙織里を演じた。
6月5日現在、興行収入4億円を突破し、観客動員数も30万人に迫る数字を記録している本作。週を追うごとに数字を伸ばしているという状況に石原は「NHKで番組(あしたが変わるトリセツショー)をやっているのですが、そこでご一緒している濱田マリさんが観てくださって『1回目観たときは本当に苦しくて辛かったけれど、一筋の光を感じた。もっと光が欲しくて、2日後に2回目を観に行ったら、最初からその光をキャッチできたよ』と感想をいただいたんです」と報告。「マリさんは3回目も観に行こうと言ってくださっているんです。同じ役者さんで共演者の方が、そんなふうにリピートしてくださるなんてすごく嬉しかったんです」と笑顔を見せた。
石原にとって出産後、約2年の時間が空いたなかで挑んだ渾身作。これまでの舞台あいさつでも作品への思いを感情豊かに語っていたが、撮影のなかでとてもショックな出来事もあったという。
石原は、弟・圭吾を演じた森とのラスト付近の車内でのシーンに触れ「何度も撮影をするなかで、途中で新鮮な空気が失われてしまっているなと感じたんです。そこで一度休憩が入ると、森君が『弟、姉としてお姉ちゃん1回ハグしていいですか?』と言われたんです」と振り返る。その森の行動に石原は「とにかくショックで。わたしから言うべきだった。わたしがこの空気を変えなければいけなかったのに、先に言わせてしまった」と大きな後悔が襲ったという。
そんな感情になった理由を、石原は「その前に、(夫・豊役の)青木(崇高)さんが泣き崩れるシーンで肩を抱きに来てくださって、その震えとか熱を二人で共有して高め合ってから本番にいったのですが、それも青木さん発信だったんです。その行動が本当に嬉しくて、こういう役者になりたいと青木さんに対して思ったんです」と説明。
だからこそ、森とのシーンで先輩である石原からではなく、森から言わせてしまったことに「なんでわたしから先に森君に触れることができなかったんだろうと自分自身が情けなくて、申し訳ない気持ちになりました。そして森君がそういう尊敬できるアプローチ方法をしてくださったのはありがたかった」と森に感謝を述べていた。(磯部正和)