菅田将暉「夢見ていました」黒沢清監督タッグ作『Cloud』ベネチア映画祭で上映
菅田将暉が主演を務める黒沢清監督作『Cloud クラウド』が、現地時間8月28日から9月7日まで開催される、第81回ベネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門で上映されることが、23日、現地で行われた記者会見で発表された。本作にとってはワールドプレミアとなり、日本作品では北野武監督の『BROKEN RAGE』と本作が上映される。
『Cloud クラウド』は“誰もが標的になりうる”日常と隣り合わせの恐怖を描いたサスペンス・スリラー。菅田が演じるのは、転売ヤーの主人公・吉井良介。吉井が知らず知らずのうちにネット社会にバラまいた憎悪によって生まれた “集団狂気”が、実体をもった匿名の集団へと変貌し、彼を標的とした“狩りゲーム”がはじまる。
吉井の謎多き恋人・秋子役で古川琴音、吉井に雇われたバイト青年・佐野役で奥平大兼、ネットカフェで生活する男・三宅役で岡山天音、吉井が働く工場の社長・滝本役で荒川良々、そして吉井を転売業に誘う先輩・村岡役で窪田正孝が共演に名を連ねる。
菅田は「黒沢監督の作品で、海外の映画祭に行くことをずっと夢見ていました。感謝です。大いに楽しんでもらえることを願っています」とコメント。また、黒沢監督は「シンプルな娯楽映画を目指した作品がヴェネチアに選ばれたと聞き、たいへん驚いています。菅田将暉の善人とも悪人ともつかない絶妙な両義性が、この幸運を引き寄せてくれたのでしょう」と菅田への感謝を述べている。
映画祭ディレクターのアルベルト・バルベーラは記者会見で、本作について「ここ数年で最も多作な日本人監督の1人である黒沢監督ですが、本作では、彼を世界中の映画ファンの間で熱狂的な人気監督に押し上げた、過去の映画で探求したテーマと物語へ原点回帰しています。本作でも前半は現代的なアプローチで始まりつつ、後半はユーモアを交えたガンアクションパートが続き、とびきりクールなラストを迎えます。本映画祭のミッドナイト上映にピッタリの映画だと思います」と紹介している。
映画『Cloud クラウド』は9月27日より全国公開