映画『仮面ライダーガッチャード』田崎竜太監督が振り返る“電王”佐藤健の勇姿 イマジン憑依は「楽しんでやっていました」
映画『仮面ライダーガッチャード ザ・フューチャー・デイブレイク』(全国公開中)のメガホンを取った田崎竜太監督(崎はたつさきが正式表記)がインタビューに応じ、劇中に登場するレジェンドライダーの一人である、仮面ライダー電王について語った。
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「仮面ライダー電王」(2007~2008)は、不運でひ弱な主人公・野上良太郎(佐藤健)が、モモタロスをはじめとするイマジン(未来からやってきた人類の精神体)と協力し、時の運行を守る戦いに挑む平成仮面ライダーシリーズ第8作。本作では、鳳桜・カグヤ・クォーツ(永田聖一朗)が変身する仮面ライダーレジェンドによってクウガ、W、オーズと共に召喚される。
映画『仮面ライダー ザ・フューチャー・デイブレイク』は、一ノ瀬宝太郎(本島純政)たちが時空を超え、20年後の宝太郎(DAIGO)が待つ未来へとタイムトラベルする物語となっており、良太郎たちが時の列車「デンライナー」で時空移動をする「仮面ライダー電王」と共通点がある。
「仮面ライダー電王」テレビシリーズ第1話などを手がけた田崎監督は、「1年を通してタイムトラベルしっぱなしだったので、『何のために、どこへタイムトラベルするのか』ということは、企画段階からプロデューサーの白倉伸一郎さん、武部直美さん、脚本の小林靖子さんと、耳の穴からなんか出てきそうなくらい、考えを重ねた結果、あの形になりました」と立ち上げ当時を振り返る。
「デンライナーについては、電車まで決まっていたのですが『どこを何のために走るんだろう』ということを考えた時に、タイムトラベルを合わせようということに至りました。そこを作り上げることは、当時大変だった記憶があります」と続けた田崎監督。映画『仮面ライダー ザ・フューチャー・デイブレイク』には、宝太郎たちが未来に行くために乗り込む「ギガントライナー」が登場するが、「本当は(ギガントライナーが通過する)時空トンネルの中で、デンライナーを通過させてもよかったぐらいなんです」とデンライナーのカメオ登場も考えていたそうだ。
「仮面ライダー電王」の魅力の一つとして、主演の佐藤がイマジンによって憑依された良太郎を見事に演じ分けしていることが挙げられる。ドラマ初主演だった佐藤の演技について、田崎監督は「最初から素晴らしかったです。(演じ分けも)楽しんでやっていました」と述懐。「大変そうにしているところは、あまり見たことがありません。彼に関しては、悩んだりとかせず、むしろ目をキラキラさせて演技を楽しむタイプでした」と当時を懐かしむ。
佐藤は、2018年公開の映画『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』で良太郎を再演した。同作での良太郎について、田崎監督は「良太郎の登場の仕方も、いいチョイスでしたよね。通常の良太郎は、彼の年齢を考慮するとできないということで、ウラタロスを憑依させた状態で出演したのは、センスいいなと思っていました」と改めて振り返っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)